07/12/07 18:20:47 Nus7FC6u0
そうは言っても例えば・・・
ある日突然沢蛯原友里から電話が。
「中学校で同窓生だった蛯原です。多分覚えてないよね。あの頃地味だったし。
もしよかったら一度だけ会ってもらえないかな」
半信半疑、状況もよく分からないままに彼女の指定した店に行くオレ。あの不安げな声を
聞いたら放っておけない気がしたから。
店員に名前を言うと奥の部屋に案内された。そしてそこにはテレビで見慣れたあの蛯原友里が。
「本当に来てくれたんだ。絶対に来てくれないと思ってた」
「誰のイタズラなのか確かめようと思って。こっちも驚きだよ。まさか本当に蛯原友里だなんて」
「・・・やっぱり見てるよね、テレビで」
「まあ、それは」
「私ね、ずっと嫌いだったんだ、自分のことが。いつも周りばかり気にしてビクビクしてるの。言いたいこと
は沢山抱えて、でもそれを吐き出すこともできない。一番大切なことも伝えられない。
だからね、変えたかったんだ。モデル界に入って自分を変えたかったの。たった一つの目標のために」
「目標?」
「あのね・・・私・・・ずっとあなたのことが好きだった。そして・・・今も大好き」
「!」
「い、言えた」
涙声で小さくつぶやく友里。
次の日、蛯原友里はモデル界を引退した。最後の会見で彼女は言った。
「もう、目標が無くなったから」
なんてことがあったら絶対に好きになっちゃうだろ