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▼2008年5月30日 15:30 付の記事
株式会社 CRI・ミドルウェアは、2008年5月30日、プレイヤーを待たせないゲームを手軽に実現するための新しい
ファイルシステム「ファイルマジック PRO」をゲーム開発者向けに提供すると発表した。
「ファイルマジックPRO」は、「圧縮＆展開」と「ファイル配置の最適化」により、ロード時間を半分以下に削減する。
一般的な圧縮展開手法では、圧縮して読み込んでも展開処理に時間がかかり、かえってゲームプレイまでの
時間が長くなる傾向がある。
「ファイルマジック PRO」では、CRI 独自の展開技術「マジック・ディコンプ」を採用、ワークメモリを一切使用せず
CPU の空き時間にバックグラウンドで展開処理を行う。読み込み処理と展開処理とを並列実行することで、実効
展開時間をほぼゼロにすることが可能という。
この圧縮展開手法により、「圧縮すればするほどロード時間がはやくなる」という仕組みを実現している。非圧縮
の場合と比べて、ロードのスピードは2倍以上になるとされる。
また、ファイルのディスク上での配置を最適化することで、シークの発生を抑え、ロード時間を削減。シークには
非常に時間がかかるため、その発生を抑えることはロード時間の短縮に大きく貢献する。
「ファイルマジック PRO」はこのファイル配置の最適化を実現するために「グループロード機能」と「デュプリケート
機能」という2つの機能を搭載している。
「グループロード機能」は、大量のファイル群をあらかじめグループ化しておき一括ロードする機能で、ファイル
同士を近接配置することでロード時間を短縮する。
「デュプリケート機能」は、特定のシーンで使用するファイルが別のシーンでも使われるような場合に、そのファイル
を自動的に複製し、それぞれのシーンの近くに配置する機能。これにより、ディスク上の未使用領域を最大限に
活用し、ロード時間を短縮できる。
「ファイルマジック PRO」は、2008年10月より提供される。ユーザーの希望に応じて、全機能が利用可能な「ファイル
マジック PRO」と、機能を絞った「ファイルマジック Standard」の2種類が用意される。