08/04/09 16:40:04
4月3日(現地時間)に、英国心理学会の年次会議で発表された研究結果によると、ビデオゲーム中毒の兆候がある
人は、高機能自閉症の一種であるアスペルガー症候群の患者と同じ性格特性をいくつか示すという。
この研究は、イギリスボルトン大学のJohn Charlton博士と、米国ホイットマン大学のIan Danforth氏が、ゲーマー391
人[うち男性は86%]を対象に、中毒と「強度の依存」、および人格との間にある関連性(もしあるとするなら)を調査した
ものだ。
「その結果は、ゲームに深入りする人はゲームに興味のない人に比べ、自閉症スペクトラム障害(ASD)に近い可能性
がある、という見解を裏付けるものだ」とCharlton博士は言う。[自閉症は症例が多彩であり、健常者から重度自閉症者
までの間にははっきりとした境界がないため、その多様性・連続性を表した概念図を自閉症スペクトラムと呼ぶ。
なお、自閉症スペクトラム指数の調査結果から、自閉症は「極端な男性脳」と関係があると主張する学者もいる。]
調査では、ゲーム中毒の傾向が強い人ほど、通常アスペルガー症候群の特徴とされる3つの性格特性―
神経症的傾向、同調性の欠如、外向性の欠如―を示す確率が高かった。つまり、ビデオゲームばかりしている人は、
1つのことにとらわれやすく、内向的で、人付き合いが苦手な傾向にあるということだ。まあ、当たり前といえば当たり前の結果だ。
アスペルガー症候群の人は、他人とうまく付き合えなかったり、微妙な社会的手がかり[身振りや口調など]が分からな
かったり、ユーモアを理解できなかったりすることが多い。Charlton博士らは、ゲーム中毒の人も同様の問題を抱えて
おり、生身の人間よりゲームと関わる方が楽に感じるのだと考えている。
Charlton博士らは、ゲーム中毒も自閉症の一種だと示唆しているわけではない。ただ、一旦ゲームを始めるとなかなか
やめられない人は、「エンジニアや数学者、コンピューター科学者」と同様に、「他人に感情移入せず、物事を体系化する
ことを好み、自閉症スペクトラムの末端にいる人たちに近い」存在だと述べているに過ぎない。少なくとも、かなり頭の
いい人たちと同類ということは確かだ。
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