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コーヒーを毎日飲む女性は、子宮体がんの発症リスクが、ほとんど飲まない人
の4割にとどまることが、東北大大学院医学系研究科の八重樫伸生教授グルー
プの研究で分かった。閉経後の女性ではさらに発症リスクが下がるという。
グループは「コーヒーのどの成分に効果があるのかを解明し、治療薬の開発に
つなげたい」と話している。
子宮体がんは女性ホルモンの異常が主な原因とされ、閉経後に発症するケース
が多い。グループは、宮城県内の女性321人(子宮体がんの発症者107人、
発症していない人214人)を対象に、食事や生活習慣、出産経験を調べた。
分析の結果、コーヒーの摂取量で差が現れた。発症していない人の集団には、
コーヒーを毎日飲む人が多かった。週に1、2回しか飲まない患者を基準に
計算すると、子宮体がんになるリスクは約40%だった。
閉経前の女性は、一日に飲む量によって発症リスクに違いはなかったが、
閉経後は、一日に2杯以上飲む人の発症リスクが、ほとんど飲まない人の
約30%にとどまった。喫煙や飲酒習慣による違いはみられなかった。
グループの伊藤教授=婦人科腫瘍(しゅよう)=は、「イソフラボンなどの
成分が女性ホルモンの作用を抑えている可能性がある。カフェインが新陳代謝
を促すのも影響しているかもしれない」と指摘する。
厚生労働省の調査によると、子宮体がんの患者は国内に約2万3000人いて、
増加傾向にあるという。伊藤教授は「コーヒーに子宮体がんを抑える効果があ
るとすれば、手軽な予防法になる。有効成分を突き止めたい」と話している。
河北新報 2008年05月11日日曜日
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