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六甲山の岩場「ロックガーデン」の登山口にあたる芦屋市の高座の滝の近くで
この春、土日・休日限定の「洞穴カフェ」がオープンした。戦前、山の斜面を
掘って作られたという洞穴を利用した造りで、夏は涼しく冬は暖かい。
川のせせらぎや鳥のさえずりを聞きながら味わう本格的なコーヒーやワインは
格別といい、ハイカーたちの人気を集めている。
店の名前は「六甲山カフェ」。阪急芦屋川駅から、高座の滝への案内表示を
たよりに北へ30分ほど歩いた場所にある。大阪市内に住む船津さん(33)が、
滝のそばで戦前から続く茶店「大谷茶屋」を手伝う形で、4月から友人と一緒に
営業を始めた。この洞穴は、これまでは大谷茶屋が食堂として使い、うどんや
おでんなどを出していた。経営者の大谷さん(75)が弟夫婦と切り盛りしてき
たが、自身の病院通いもあって年をとるごとに調理が大変になっていた。
「常連さんもいるし店を閉めるわけにはいかない」と悩んでいたときに、船津さん
と知り合った。船津さんは普段、大阪市内の飲食店で働いている。以前から自分の
店を持ちたいと考えていた05年ごろ、知人から「高座の滝の近くで野外カフェを
してみないか」と勧められた。住宅地から近いのに本格的な山の雰囲気が味わえる
この場所が気に入り、仕事が休みの日を利用して友人とともに野外カフェを不定期
で始めた。週末ごとに熱心に通ってくる姿が大谷さんの目に留まり、「茶屋の仕事
を手伝ってもらえないか」と誘われた。
洞穴は奥行き約3メートル。木のカウンターは船津さんの手作りだ。大谷茶屋の名物
だったおでんに加え、洋菓子、チキンカレー、ワイン、コーヒー、ハーブティーなど
のメニューもある。若い人や子どもも楽しめるよう、今後はカフェで演奏会などの催し
も企画していきたいという。「今は新緑が気持ちのいい季節。山でおいしいものを味
わってもらえたら」と船津さんは話す。営業は土日・休日の午前8時半~午後4時。
駐車場はない。
朝日新聞 2008年05月10日
URLリンク(www.asahi.com)
洞穴にオープンさせた「六甲山カフェ」の店
URLリンク(www.asahi.com)
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