08/05/26 17:15:32 0
何度拒んでも、力ずくで迫って来る大きな米兵。必死でトイレに逃げ込んだ。
暴行された体を洗った浴槽は出血で染まり、いまも入浴時には忌まわしい記憶
がよみがえる。フィリピンののどかな地方から沖縄に来て数日目の夜。
「怖かった」。あの日以来、睡眠薬が手放せない。(鈴木実、比屋根麻里乃)
二月に沖縄市で起きたとされるフィリピン人女性(21)への強姦致傷容疑事件。
那覇地検は嫌疑不十分で米兵容疑者を不起訴としたが、
この女性は「うそではない。事実を知ってほしい」と訴える。二十四日に読谷村内であった支援者集会にも参加した。
女性によると、事件が起きた夜、同僚のフィリピン人や米兵ら計十数人で飲食店に行った。
いったんいくつかのグループに分かれてカラオケなどをした後、待ち合わせのホテルに集まった。
ほかの女性たちとアパートに帰るものと思っていたが、ホテルに泊まると聞き、嫌な予感がした。
ほかの人たちは一つの部屋に入ったが、米兵と女性は別の部屋に泊まることになり、
フィリピン人仲間に電話した。「そっちに泊まらせて」「もういっぱい」。
沖縄に来たばかりで帰る手段も分からず、仕方なく服のままベッドに入った。
「あと少しで夜が明けるから大丈夫。米兵がそんなことするはずがない」。
だが、予想は裏切られた。
翌朝、血で汚れた服の代わりに、米兵から男物の服を渡された。
だぶだぶの服を着たままタクシーで帰宅しようとしたが、場所が分からずホテルに戻った。
力尽き、ロビーのソファに倒れこんだ。そのまま一週間入院。
「大量出血で命の危険もあった」。県警の捜査員は打ち明ける。
女性は興行ビザで入国した。二年前にフィリピンで双子の妹がトラックにはねられ、
腰の辺りにはいまも金属が埋まったまま。六人姉妹の長女として、再手術の費用を稼ごうと海を渡ったという。
「偏見もあるかもしれない。でも事実を明らかにするまで戦いたい」。
人前に出ることは恥ずかしかったが、「多くの支援に勇気をもらった」と話す。
あなたが求めているのは何? 補償?。
こう尋ねると、赤く腫らした目を上げて答えた。「正義(JUSTICE)です」
沖縄タイムス URLリンク(www.okinawatimes.co.jp)