08/04/05 23:53:08 0
ランジェリーショップの試着室で裸になった僕は、ブラに腕を通し、恐る恐る顔を上げた。
鏡に映ったのは大柄のオンナ。いや、違う。僕だった。
いつもは何もないハズの胸に、黒いブラジャーが装着されているが、紛れもなく僕だ。
今回、ブラジャーを装着して生活している男(=ブラ男)が、
ひそかに増えているらしいという報告を受け、取材を開始することに。
そして、実際に着けてみないことには、ブラ男の気持ちがわからん!
ということで、試着室にいたのだ。
カーテンの向こうでは、ブラ男事情に詳しいブラジャー研究家の青山まりさんが、待ちかまえていた。
青山さんは僕のオトコブラジャー姿を見るなり、「キレイ!」とベタ褒め。
キレイ? そ、そうなのか? 意外な反応に戸惑うばかりだ。
それにしても、初ブラジャーは何と表現したら、いいものか。
大の男がブラをしている姿は確かに滑稽で、自分の姿を直視できない。
しかし、装着した感じは、それほど悪くないのだ。
和服の帯やコルセットと似たホールド感で、抱かれてるような安心感がある。
青山さんによると、ブラ男の存在が明るみになったのは、2001年ごろのこと。
青山さんが開設していたサイトに、男性から「男性のブラジャーも市民権を得たい」
との投稿が寄せられたのだという。では、ブラ男とはどんな人たちなのだろうか?
「優しい男性ばかりですよ。というのも、ブラジャーをすれば、女性の気持ちがわかるようになるんです。
だから争いや戦争もなくなるはずよ」(青山さん)
そんな言葉もブラを経験した今なら、少しは理解できる。
確かにこの格好に厳しい言葉は似合わないし、イライラしている自分がバカらしく思えてくる。
ブラ男は外見を女性化する女装とは違い、心を女性的にする作用があるのかも。
どうやら僕が手に入れたのは、この小さな胸のふくらみだけではなかったようだ。
あとは、どうやって妻に打ち明けるかだな。それが一番問題なんだけど…。
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