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【福岡】大学の特色は学生や教授、講義、行事だけにあるのではない。
福岡工業大（福岡市）の学生食堂「ＯＡＳＩＳ（オアシス）」は
「２００４年版大学ランキング」（朝日新聞社刊）で並み居る他大学を抑え、
東京女子大、大阪外語大とともに全国学食ランク第１位に輝いた。
評判となった今では周辺住民も利用する、文字通り近隣の“オアシス”となり、
大学の新たな魅力を発信している。【松下英志】
大学ランキングは各大学の学長や高校側、企業側からの評価に加え、
教育環境や図書館の充実ぶり、障害学生支援、留学生受け入れ、
論文引用の回数、メディアへの発信などをランク付けし、９５年版以降、毎年出版されている。
近年、評価対象の大学は７００校以上、短大は４００校以上にのぼっている。
このうち学食は、カレー、ラーメンの味と値段、コーヒーの味（または朝食の有無）、
環境（インテリア、衛生、居心地、利便性）の計６項目を５段階で評価。
福工大はカレーの味と環境で最高のＡ評価を受け、総合点でも１位となった。
そのカレーのうまさの秘密はタマネギにある。
０４年版のランク付け直前に料理長となった中村強さん（５８）が明かす。
「タマネギを多めに入れ、それをよく炒めてコクを出す。同じ量を使っても、
よく炒めないと全く違う味になる。オニオンスープと同じですよ」。
そのため毎朝、直径１メートル以上もある大鍋で約４００人分のタマネギを丁寧に炒める。
支配人の坂本正視さん（５６）は
「ものすごい力が必要ですが、そうして毎日きちんと仕込んでるからこそ、
おいしいものを提供できるんです」と胸を張る。
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