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放火事件が起きた崇礼門(南大門)では、数年前からホームレスが夜間に楼閣へ上がって
寝たり、ラーメンを作って食べたり、酒を飲んだりしていたという。
ソウル駅やその周辺に集まるホームレスたちは口々に「崇礼門を根城にしている人は少なく
とも5-6人いた」、「寒いときは空き缶をランプ代わりに暖を取って寝る人もいた」、「1週間前
に行ったときにも、十数人が集まって焼酎を飲んでいた」、「夏には風通しのよい楼閣に30人
程度が集まっていた。排せつ物のにおいが充満し、焼酎やどぶろくの空き瓶、菓子袋などが
散乱していた」と証言している。
こうした内容を聞く限り、崇礼門はすでにずいぶん前から国の保護を受ける国宝としての扱
いを受けていなかったようだ。
ホームレスたちは工事現場から盗んできたはしご2本を監視カメラに写らない崇礼門の側面
に建てかけ、出入りしていたという。
ホームレスらの証言によると、赤外線感知器の警報を受けた警備会社の職員らに追い出さ
れることもあったが、深夜になると見逃してくれたり、現場に出てこなかったりしたという。
崇礼門を管理する中区庁は2005年に月12万ウォン(約1万3600円)という契約で崇礼門の
警備を業者に依頼した。
月12万ウォンとは、一般住宅向けのサービスと同等の額だ。国宝第1号の夜間警備が無人
警備システム頼みだったというのも驚きだが、さらに一般家庭の契約料と同じ程度の費用で
解決しようとしていたというのだから、呆れてしまう。
契約から2カ月後には、崇礼門にホームレスをはじめとする侵入者が予想以上に多いことか
ら、警備会社が契約料を月額30万ウォン(約3万4100円)に引き上げてほしいと申し出て、
契約内容が変更されている。
管轄局はその時点で問題点を認識すべきだったが、昨年2月からは広告効果を狙って無料
での警備を申し出た別の企業に、担当を切り替えてしまったという。
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