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観光業で繁栄し安定した国家というケニアのイメージは、大統領選の結果をめぐる
混乱で壊れ始めている。ただ、専門家の中には、大量虐殺の悲劇が起こったルワンダ
のような事態には発展しないとの見方もある。
なたを振り回し、民族間で殺害が繰り返され、対立する政党からは「大量虐殺」や
「民族浄化」だとの声が挙がる中、ケニアが「血の海」と化すシナリオも現実味を
帯びてきた。
強硬政治にいら立ちを覚えた住民が暴徒化、国全体が「炎上」している。同国の
メディアは、政治的解決がなされなければ、多くの隣国を破滅に追いやった民族紛争
に発展する可能性があると警告した。
これに反して専門家は、同国内の治安部隊が、東アフリカの大国ケニアを混乱から
救うことができると分析する。
■多民族が混乱抑制要因か
2003-06年、駐ケニア米大使を務めたMark Bellamy氏は、「ケニアの民族構成の
特徴は多様性。ルワンダやブルンジとは異なる」と指摘する。
1990年代に民族紛争から数十万人が犠牲となったルワンダとブルンジは主にフツ
(Hutus)とツチ(Tutsis)から成るが、ケニアでは少なくとも42の民族が存在している。
不正操作の疑惑を持たれながらも前週再選を果たしたムワイ・キバキ(Mwai Kibaki)
大統領は、キクユ(Kikuyu)出身。ケニアでは最近、キクユが政財界を支配してきた。
キクユは、人口3700万人のケニアにおける最大民族であるが、全人口の22%を占める
にとどまっている。これは、ほかの民族を差し置いて完全に支配できる民族はないこと
を意味する。
専門家の中には、前年12月27日の疑惑の投票以降、ケニアを混乱に陥れた暴動は、
信用失墜というよりは、民主主義が始まったばかりの同国の未来に打撃を与えるものだ
と指摘する人もいる。
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