08/08/06 21:54:14
★トヨタの成長路線曲がり角 米・欧・日先進国で軒並み落ち込み
2008年上半期(1~6月)の世界販売台数で、トヨタ自動車(子会社のダイハツ工業、日野自動車を含む)が、
米ゼネラル・モーターズ(GM)に27 万台の差をつけ、07年上半期に続いて世界首位に浮上したことが分かった。
米市場での大型車の販売不振にあえぐGMに対し、トヨタは善戦した格好だ。しかし、トヨタの販売台数も
伸び悩みが目立っており、トヨタ自身、異例の自動車価格引き上げの検討に入るなど厳しさは増している。
◇上半期の米国新車販売台数が7%減
トヨタの上半期の世界販売台数は前年同期比2.2%増の481万7941台で、上半期ベースでは過去最高を
更新した。一方、GMは同2.9%減の454万409台に減少した。GMは個人消費の低迷やガソリン価格高騰により、
主力の大型車の販売が大きく落ち込み、米経済悪化の直撃を受けたといえる。
この結果、07年の年間の世界販売台数で、GMにわずか3000台の小差で破れたトヨタは、08年には念願の
世界首位を手中にする可能性が高まってきた。実際、トヨタは07年10~12月期から今年4~6月期にかけ、
3四半期連続でGMをしのいで世界トップに立っている。
しかし、トヨタ内部から「こんな状況では、世界一になっても関係ない」との嘆息が漏れるように、トヨタ自身の
現状も決して明るくない。上半期の世界販売の伸び率は2.2%増で、かろうじてプラスを維持したとはいえ、
同様のデータの公表を始めた99年以降では最低の伸びだ。「トヨタの成長路線が曲がり角にきている」
(自動車業界関係者)との声は少なくない。
トヨタにとって最大市場である米国では、上半期のトヨタ単独の新車販売台数が同7%減となった。車離れが
進む日本での販売も同2%減。欧州(ロシアを除く)も同7%減と先進国市場は軒並み下落している。中国では
同34%増と好調で、先進国の不振を新興市場で補っているが、トヨタは元々、日米欧の3市場で販売の7割近くを
稼いでおり、先進国の厳しい販売不振の打撃は大きい。たとえ新興市場に重点を置いても、新興市場向けの
車は先進国に比べて利益率が低いという問題も残る。
◇高級車を中心に国内価格を1~3%値上げ
こうした中、トヨタは米国での生産体制の見直しに必死だ。大型車製造のために建設していた工場を、
売れ筋のハイブリッド車「プリウス」の製造に変更したり、大型車用の工場を8月から3カ月間休止したりするという
思い切った措置も決めた。
一方、トヨタは現在、高級車を中心に国内価格を1~3%値上げする方向で調整している。モデルチェンジなど
車種改良時以外の値上げは極めて異例だが、「原材料価格の高騰がコスト吸収努力ではカバーできない」
(トヨタ関係者)ためだ。
生産体制の再構築と価格戦略の見直しを急ぐトヨタは、今や「世界一」に浮かれるどころか、正念場を迎えている。
ソース:J-CASTニュース 2008/8/ 4
URLリンク(www.j-cast.com)
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