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■経済堅調、金利上昇で独歩高
外国為替市場でユーロが対ドル、対円で上昇トレンドを描き、“独り勝ち”の様相を
呈している。日米に比べると欧州景気は堅調に推移する一方、インフレに伴う
金利上昇観測が根強いためだ。サブプライムショックで凋落(ちょうらく)が著しいドル
からの資金シフトも続く。
原油や穀物価格が高騰するなか、欧州は輸入物価の上昇を抑制してくれる自国通貨高の
メリットを享受。世界各国で外貨準備や決済通貨をドルからユーロに切り替える動きも
活発化しており、将来、ドルから基軸通貨の座を奪うことも非現実的ではなくなってきた。
29日の東京外為市場でユーロは1ユーロ=169円台で推移し、初の170円突破が
目前に迫っている。
1999年の導入当時は130円前後で、その後、2000年10月に89円台まで
円高ユーロ安が進んだが、そこから上昇トレンドに入り、今年に入ると史上最高値を
連日のように更新している。
対ドルでも導入時は1ユーロ=1・1ドル前後だったが、今月には一時史上最高値の
1・6ドル台を付け、足元でも1・5ドル台後半で推移している。
ユーロ高の最大の要因は、「欧州経済の成長と金利の先高観」
(大和総研の亀岡裕次シニアエコノミスト)だ。
≪世界中から投資資金≫
ユーロ圏の2007年の実質国内総生産(GDP)は2・6%で、08年も底堅さを
維持するとの見方が強く、世界中から投資資金を呼び込んでいる。
一方で、消費者物価は6月にユーロ導入以来の最大となる前年同月比4・0%増の
高い上昇率を記録した。これを受け、欧州中央銀行(ECB)は1年1カ月ぶりに
利上げを実施したが、賃金上昇による競争力低下や景気悪化を招くインフレ阻止を
最優先に掲げるECBは、今後も金融引き締めを続けるとの見方が大勢だ。
景気減速にあえぐ日米は利上げが難しく、「より金利が高くて運用に有利なユーロが
買われる」という構図にある。
さらに米国ではサブプライム(高金利型)住宅ローン問題に端を発し、政府系住宅金融公社の
経営危機が表面化するなど金融不安が再燃しており、基軸通貨のドルに対する信認が一段と
揺らいでいることも、ユーロ買いを加速させている。
続きます。ソースは
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)