【ルポ/物流】下請けドライバー、車中泊連続2週間--「こんな生活、いつまで続くっちゃろね」 [07/21]at BIZPLUS
【ルポ/物流】下請けドライバー、車中泊連続2週間--「こんな生活、いつまで続くっちゃろね」 [07/21] - 暇つぶし2ch1:ライトスタッフ◎φ ★
08/07/21 13:08:53
◎ソース URLリンク(www.asahi.com)

真夜中の中国道を、熊本ナンバーの大型冷凍車が西へ急ぐ。
カーブが続き、バックミラーに下げたお守りが激しく揺れる。

午前0時10分、運転手の40歳代の男性は、岡山県のパーキングエリアに寄った。
3分100円のシャワーを浴びるためだ。運転中、ずっと目が充血していた。

前日の朝6時から働きっぱなし。福岡から千葉へ運んだ5千箱計15万本のアイスキャンディーを
1人で下ろした後、埼玉で冷凍食品3千箱を積んで夕方に出発。それからずっとハンドルを握って
いる。

「最後に家に帰ったとは……、記憶になかねえ」。シャワーから戻り、苦笑した。数えてみると
熊本の自宅を出て13日目、ずっと車中泊だ。

暗い一本道をヘッドライトが照らす。運転席の後ろから前方を見つめていると、眠気に襲われる。

男性の携帯電話が鳴った。仲間の運転手からだ。「帰りの荷物が見つからない」「社長がケチって
下道(したみち)を走らされた」。愚痴をこぼし合う。

男性の車は「傭車(ようしゃ)」と呼ばれる。季節で物流量は大きく変わり、運送会社は運べない
荷物を同業者に流す。車両が足りないと、2次下請けに回り、これが4次、5次……と続く。
もっぱら、これら下請け荷物を運ぶのが傭車だ。

男性は前日に勤務先からの携帯連絡で、仕事の有無と積み荷を初めて知る。九州から東京、大阪へ
主に魚や野菜など生鮮食料品を積み、帰りは家具や電化製品、雑誌など何でも運ぶ。まさに「物流
の調整弁」、仕事の決まり方は日雇い派遣のようだ。

午前2時、広島県内を走行中に突然蛇行し、車体がきしんだ。男性がしきりに目をしばたかせる。
最寄りのサービスエリアに入り、運転席後部の1畳ほどのスペースに倒れ込んだ。「運転中の記憶
がない。危なかった。寝るわ、1時間だけ」。すぐに寝息をたてた。車内で12泊目だ。

働き始めてから、すでに20時間。前夜は常備薬の精神安定剤を飲んで寝たという。

洗面器、歯ブラシ、つめ切り、洗剤、衣装ケース……。車内に生活用品があふれている。頭上の
棚には、空のペットボトル。「急いどると、これに小便するんよ」

エンジンを切った車内は蒸し暑い。冷房をつけたいが、デジタルタコグラフが搭載されており、
速度やエンジンの回転数などがメモリーカードに記録される。いつ走っていつ休んだのか、
仮眠中はエンジンを切ったのか。グラフに打ち出され、「急発進・急加速」など16項目で5段階
評価と点数がつけられる。

国は「エコドライブ管理システム」と名づけ、3年前から総額80億円の補助金を出して導入を
進めてきた。「エコに反対するもんはおらんやろうけど、助手席にずっと社長が乗っとるような
もんで気分悪かよね」。エアコンをつけたまま仮眠し、給料から8千円を引かれたこともあった。

起きたのは4時間後の午前6時だった。「まだ、寝足りんね」。だるそうにハンドルを握った。

関門橋の白い鉄塔が見えてきた。「今日の仕事の連絡なかったねえ。あぶれちまったかなあ」。
九州を目前に、次の仕事を心配した。

>>2以降に続く


レスを読む
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch