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養殖ウナギの生産量日本一の愛知県一色町にある一色うなぎ漁業協同組合が、台湾から
輸入されたウナギを「国産または一色産」として販売していたことが農林水産省などの調べで
わかった。少なくとも今年1月から4月にかけて計約70トンに上るとみられる。愛知県は17日、
日本農林規格(JAS)法に基づき、同漁協に改善を指導した。
漁協側は「輸入業者から持ちかけられた」と釈明し、ホームページに消費者へのおわび文を
掲載した。
現行のJAS法では、ウナギは養殖期間のより長い産地を記すことが認められている。
日本のウナギ業界の一部では、成魚になる前の幼魚(クロコ)を台湾へ輸出して台湾の池で育て、
日本での養殖期間の方が台湾より長いうちに逆輸入して、「国産」として販売する「里帰りウナギ」の
手法が広まっている。
農水省などによると、同漁協は、育ちの悪かった「ビリ」と呼ばれる、成魚になる前のクロコ
計約18万匹を、徳島県のウナギ卸業者に販売。クロコは鹿児島県のウナギ輸出業者を介して
台湾の養殖業者に渡った。だが、農水省などが追跡したところ、一色産のクロコが台湾の池に
入ったことは確認されなかった。
さらに、台湾から輸入された約70トンについての書類を調べたところ、台湾からは計約26万匹に
増え、さいたま市の輸入業者「山商水産」を通じて同漁協に逆輸入されていた。農水省はほとんどが
台湾産だったとみている。
同漁協の大岡宗弘代表理事組合長(64)は「輸入業者(山商水産)から、書類がそろっているので
『国産または一色産』と表示できると持ちかけられた」と説明。今回指導を受けたウナギは
生きたまま十数社に販売され、すでに消費されたものも多いという。
同漁協は年間約4300トンの養殖ウナギを販売。一色町のウナギ業者は昨年、知名度を高めるため、
「愛知三河 一色産うなぎ」の地域ブランドの認証マークを作り、同漁協はマークを管理する
普及協議会の事務局となっていた。
山商水産の山田順二社長は「台湾から輸入する際の匹数までチェックしておらず、台湾の
養殖業者が匹数をかさ上げして戻したことに気がつかなかった」と話している。
今回の件を受けて、農水省は18日にもウナギの業界団体に、養殖した最終地を表示するよう
文書で指導する方針。(歌野清一郎)
▽News Source asahi.com 2008年6月17日15時0分
URLリンク(www.asahi.com)
URLリンク(www2.asahi.com)
▽一色うなぎ漁業協同組合
URLリンク(www.katch.ne.jp)