08/06/15 19:45:32
〈私の仕事も仕事と認められていませんからね〉―秋葉原で17人を殺傷した
加藤智大(25)は携帯サイトに仕事への不満をつづっていた。凶行に駆り立てた
背景にはさまざまな事情が絡み合っているのだろうが、派遣先の「関東自動車工業」
にも注目が集まっている。
●1秒に追われ、リストラにおびえる過酷作業
工場での加藤の担当は、塗装工程の最終検査だった。ロボットが仕上げた車両部品の
塗装漏れを確認する流れ作業である。集中力を要する仕事で、追い立てるように
作業場には部品が届く。
日勤は午前6時半~午後3時5分、夜勤は午後3時20分~午後11時55分の
2交代制。1週間おきにシフトが変わり、1日8時間以上ブッ通しで作業にあたった。
「コンビニ弁当を買って酒を飲むだけ」(加藤の書き込み)という生活だった。
若者の車離れやガソリン高騰、米国の景気低迷が重なり、どの自動車工場でも減産調整が
加速している。加藤も最近、時給が1300円から1050円に下がり、
「残業枠」目いっぱい働いても月収にして20万円程度。事件直前には200人の
派遣社員を50人まで減らすリストラ計画も持ち上がっていた。
「どの自動車工場もムダの排除を徹底するあまり、1秒に追われる過密作業の連続なのです。
人間に機械を合わせるのではなく、機械に人間が合わせるシステム。作業は細分化され、
労働者はいつでも交換可能な歯車に過ぎない。過労死や自殺、精神障害に追い込まれる人は
後を絶ちません」(自動車労組関係者)
今から16年前にも、愛知・豊田市で自動車工場の模範的養成工による陰惨な事件が
起きていた。92年8月、25歳の工員が、妻(当時22)と長男(同5)、
長女(同3)を次々と絞殺したのである。
「動機は、女性関係のことで妻になじられ、“妻子がいなくなったら丸く収まる”という
身勝手なもの。同情の余地はありません。事件の公判では、中京大経営学部で労務管理論を
研究する猿田正機助教授(現・教授)が証言台に立ち、人間性を切り捨てた自動車工場の
生産システムを批判して話題になりました。
加藤が造っていたのも同じメーカーの自動車です」(事件を取材したジャーナリスト)
だからといって、加藤の犯罪が許されるわけもないが、事件の一断面ではある。
ソースは
URLリンク(news.livedoor.com)
依頼を受けてたてました。