08/06/11 12:40:34
「新たな顧客をどんどん開拓する時代から、少ないパイを囲い込む時代に入ったようだ」。
07年度末の自動車保有台数が戦後初めて前年度割れしたという国土交通省の発表を
受け、自動車販売店でつくる日本自動車販売協会連合会の幹部は戸惑いを隠さない。
少子高齢化や都市への人口集中が進み、国内での新車販売台数(軽を含む)は、
バブル期の90年の777万台をピークに20年近く減少基調が続く。
それでも「新車販売はいずれ下げ止まる」との楽観論が残っていたのは、保有台数が
わずかながらも増加を続けていたからだ。
車が頑丈になったこともあって、1台の車に乗り続ける年数は少しずつ延びている
ものの、「いつかは買い替える」との安心感があった。
だが、車離れに歯止めがかからず、保有台数も減少に転じたことで、自動車業界の危機感は
強まった。危機感を背景に、メーカー各社は国内市場の刺激策を相次いで打ちだしている。
トヨタ自動車は昨年、東京・台場で74台の試乗車を用意し、過去最大規模の試乗会を
開いた。今年5月のミニバン「アルファード」の全面改良車の発売時には、車離れが目立つ
インターネット世代の若者の関心を引きつけようと、ネット上の仮想都市でも新車発表会を
開催。電子キャラクター化された豊田章男副社長が魅力を訴えた。
日産自動車は中高年らをターゲットに、インターネットと連動したカーナビで
「おとなのクルマ旅」と名付けたサービスを開始。ホテルや飲食店を割引価格で予約できる
ようにしている。
三菱自動車は人気キャラクター「ハローキティ」をモチーフにした乗用車を販売。
女性らに人気の軽乗用車を使ったライフスタイルを紹介するブログも始めた。
販売店でも、試乗すれば人気歌手の発売前の新曲を聴けたりプレゼントがもらえたり、
といった販売促進キャンペーンを展開。なんとか試乗に結びつけようとしている。
こうした努力にもかかわらず、5月の新車販売台数は前年同月比4.8%減の36万台。
軽を除けば同6.1%減と、5月としては過去3番目の低水準だ。
下げ止まらない背景には、ガソリン価格の急激な上昇が影響したとの見方も多い。
日本自動車工業会の青木哲会長(ホンダ会長)は「燃費がよく、魅力ある車づくりを
めざすしかない」と話す。ただ、米国や欧州の一部など、新車市場の縮小は先進国共通の
悩みだけに、有効な対処法は見つからないのが実情だ。
ソースは
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“主な日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞車”という一覧は
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