08/06/05 09:08:01
家電量販最大手のヤマダ電機が、一部店舗やインターネットで新車を販売している。
扱うのは国内メーカーすべての車種と一部の輸入車だ。
新車を扱っているという大阪の「LABI1なんば」店を訪れてみると、
テレビ売り場のある2階の片隅に、確かに自動車販売のカウンターがあった。
ネットには全国からの見積もりを受け付ける専用サイトも開設されていた。
果たして家電と同様に新車も安いのか。
販売カウンターの担当スタッフに尋ねると「お客様がヤマダに抱く期待は裏切りません」とのこと。
試しに「フィット」の見積もりを依頼した。示された値引き額は10万円強(3月中旬時点、以下同)。
加えて1万5000円相当分のヤマダポイントがもらえるという。
一方、系列ディーラーの値引き額は3万円。担当スタッフの言葉は本当だった。
さらに驚いたのが、フルモデルチェンジ直後の「クラウン」。
系列ディーラーは「値引きゼロ」、粘っても5万円ほどと強気の姿勢だった。
ところが、ヤマダは一発で14万円強の値引き。ポイント5万円分も付くという。
とはいえ疑問点も多い。そもそもヤマダはどこから新車を仕入れているのか。なぜ安いのか。
ヤマダに取材を申し込むと「まだテスト販売の段階なので詳しくは話せない」と言う。
しかし、こうした疑問が解消されないことには購入に踏み切れない人も多いはずだ。
関係者によると「メーカーが系列ディーラーや工場以外にクルマを卸すことは
(官庁など一部の例外を除いて)ありえない」(あるメーカー)。
とするとヤマダは、
「ディーラー同士が取引する業販市場でクルマを調達している、あるいはディーラーと契約して
代理店としてクルマを販売しているなどの可能性がある」(独立系ディーラー関係者)。
安くできるのは、メーカーと系列ディーラーの価格政策に左右されずに値引き額を設定できるからだろう。
一方、購入したクルマはどこから納車されるのか、
アフターサービスはどこで受けられるのかも気になるところだ。
ヤマダの店頭スタッフに聞くと「大阪から輸送するわけではなく、納車先に近い拠点から運ぶ」と言う。
アフターサービスは「そのディーラーが扱っている車種なら、ヤマダを含めてどこで買っても受けられる」と説明する。
ディーラーの場合、モデルチェンジ直後の人気車種は値崩れを防ぐために値引きが渋く、
モデル末期の車種は大幅に値引きしがちだ。一方ヤマダは、こうした値引率の差は少ない傾向があった。
つまりディーラーがあまり値引きしない新型の車種が狙い目といえる。
安さを追い求めてヤマダを選ぶか、ディーラーの信頼感を選ぶかは考え方次第だが、
値引き交渉にヤマダの提示額を使う手は有力だ。
実際にフィットの例では、ヤマダの見積もりを見せるとオプションも含めて8万円近い値引きを
ディーラーから引き出せた。
ソース
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