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移り気な消費者が何を買ってくれるのか、科学で正確に予想することはできていない。
液晶テレビの値下がりを受け、消費者は大型モデルを買うようになるだろうとメーカーは
予想していた。しかし結果を見ると売れ行きが良かったのは小型モデルの方だった。
北京五輪を控えて中国、インド、ロシアなどの新興国市場で、かさばるブラウン管に代わり、
それよりも値段の安い画面サイズ32インチ以下のテレビや、テレビが見られる
PC用ディスプレイに買い換えるコンシューマーが増えている。
米国の景気減速により、大型で値段も張るディスプレイの需要は伸び悩んでいる。
メーカーは40インチモデルが売り上げのけん引役になると予想して、
大型パネル製造のための大規模工場建設に競って巨額を投じた。
しかし現在有利な情勢にあるのは、小型ディスプレイに強い台湾のAU Optronicsや、
中国市場に力を入れているLG Displayなどのメーカーだ。
LG Displayのテレビ画面販売担当副社長、チャンプ・シン氏はニューヨークで開かれた
Reuters Global Technology, Media and Telecoms Summitで
「現時点で32インチモデルが市場のほぼ3分の1を占めている」と語った。
「現在までほとんどの液晶メーカーは大型ディスプレイばかりに専念してきた。しかし
大型ディスプレイの伸び率は若干鈍いようだ。一方、PCディスプレイ向けのパネルや
小型テレビパネルを使ったテレビには大きな需要がある」
LG Displayはテレビパネル製造設備の一部をPC用ディスプレイ製造に切り替え、
小型パネルの新シリーズを打ち出すとともに、中国のテレビメーカーとの関係を強化している。
米国景気が停滞する一方、中国のテレビ市場が五輪を控えて活況化する中、
小型テレビ主導の状況は今後数四半期にわたって続く見通しだ。
従来のブラウン管テレビを買い換える場合、最も人気があるのは32インチテレビで、
Lehman Brothersによると2007年の市場規模は約1億台だった。
ブロードバンドテレビといった新技術の登場でPC用ディスプレイとテレビの境界が
薄れる中、テレビ視聴向けワイド画面を採用したPC用高画質ディスプレイの販売が伸びている。
続きます。ソースは
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