08/05/21 22:59:01
国内のバター不足が解消されない。農林水産省による大手メーカーへの在庫放出要請も効果なし。
一方で、飼料高騰を理由に値上げが相次ぐが、値上がり以前に一般消費者には商品が手に入らない状況だ。
原料の生乳を急に増産することは難しく、品不足解消のメドは全く立っていない。
スーパーの多くは、バターの購入を「お一人様1点限り」とする点数制限を余儀なくされている。
食品スーパーのライフコーポレーションは4月から点数制限を始めたが、
それでも棚が空になる日があり、「生産者に安定供給を求めるしかない」と困惑する。
品不足を警戒し、独立行政法人の農畜産業振興機構は、平成20年度分の乳製品の最低輸入枠の
1回目の輸入を4月に前倒しした結果、4000トン分が徐々に入り始めている。
農水省も4月末、大手乳業メーカー4社に在庫の緊急放出と増産を要請。
4社は手持ち在庫を切り崩し、5月分として、月間消費量の2割弱に相当する計230トンの増産に入った。
農水省は「これで品薄は改善される」(若林正俊農水相)と胸を張ったが、今のところ効果は出ていない。
バターが店頭から消えたきっかけは、輸入品の業務用バターの高騰と供給不足がきっかけだ。
雪印乳業の高野瀬忠明社長は
「海外からの油脂調整品が品薄になり、菓子や製パン業者が国産バターに注目。
国産業務用だけでなく、家庭用の20%程度が業務用に購入されているとみている」と指摘する。
国産バターの原料になる国内産の生乳は18年春に消費の落ち込みによる供給過剰で
大量に捨てられる事態になり、生産者団体は減産に踏み切った。
仮に乳牛を増やしても生乳の増産には2年程度かかると指摘されている。
国産のカットバターを使用している大手外食チェーンなどは「仕入れに問題ない」としており、
大口先への供給は回復しているようだ。ただ、一般消費者向けの品不足の長期化は避けられず、
関係者からは「農水省の政策判断ミス」との声も上がっている。
ソース
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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