08/05/08 12:37:47
東京大医科学研究所と情報システム大手CSKグループは、患者に応じて治療方法や
薬を使い分ける「オーダーメード医療」の普及を狙い、遺伝子情報のデータベースを
商用化する。がんなど疾患ごとに情報を分類し、医療機関や健康保険組合に利用して
もらう。「事業化は世界で初めて」(東大医科学研究所の中村祐輔教授)といい、
11年からの運用を目指す。
東大はすでに、国の事業で約30万人の遺伝子情報を集め、「バイオバンク」として
保管している。今後「肝炎から肝がんに進行しやすい遺伝子の特徴」といったように
疾患ごとに情報を解析、分類してデータベースを作り、対象もがんや子宮筋腫など
幅広い疾患に広げる。CSKはデータベース構築に協力。毎年数億円を投資し、
データベースの利用手数料を受け取ってビジネスにしたい考え。
遺伝子情報は研究機関などが個別に集めて利用しているのが現状。データベースが
できれば、医療機関が患者の遺伝子情報を照合し、かかりやすい疾患や副作用の
可能性が高い薬をすぐ知ることができる。健保組合と提携し、遺伝子情報をもとに
注意する必要がある病気を特定して健康指導するなど、健康診断に役立てる構想も
ある。
東大の中村教授は「遺伝子研究を社会に還元するシステムができれば効率的な治療に
つながり、医療費も削減できる」と話している。
ソースは
URLリンク(www.asahi.com)