08/05/01 08:49:01
日本ではまさに“お客様は神様”。年間800万人を数える訪日客の多くが、
「自分の国もこうだったら…」と思いつつ帰国するのも驚くに当たらない。
ところがこと高級ホテルとなると、より上質の接客サービスを提供しているのが外資系ホテルだ。
今年1月に日本経済新聞が実施した顧客調査では、上位10位内に7つの外資系ホテルがランクインした。
最も高い評価を得たのは東京と大阪にあるザ・リッツ・カールトンだった。
1994年に開業したパークハイアット東京の成功を受け、近年都内には数々の高級ホテルが出現している。
そうした新設高級ホテルの1つが2005年開業のマンダリンオリエンタル東京だ。
国内唯一の6ツ星ホテルで宿泊料金は1泊780ドルから。
同様に2007年3月に開業したのがザ・リッツ・カールトン東京(248室)で、こちらは1泊765ドルから。
その他の新規参入組は、2005年のコンラッド東京(290室)、2007年秋のザ・ペニンシュラ東京
(314室)などで、2009年にはシャングリ・ラ・ホテル東京がオープンする予定だ。
リッツ・カールトンの人気が高い理由は容易に想像できる。
東京一の超高層ビル、ミッドタウン・タワーの上層階を占めるリッツ・カールトンは、
どの部屋からも素晴らしい眺望を堪能できる。スタッフは日本らしい礼儀正しくきめ細やかな
接客はもちろん、従来の日系ホテルよりも魅力的なサービスを提供するよう訓練されている。
食の面でも期待通りに充実しており、中でも直営の日本料理店「ひのきざか」は
レストラン格付けガイドブック「ミシュランガイド東京」で1ツ星を獲得している。
特に際立っているのはリッツ・カールトンの細部への気配りだ。オランダ出身のリコ・ドゥブランク
総支配人はトヨタ流の業務改善活動「カイゼン」の信奉者で、「レクサス」ブランドを展開する際、
逆にトヨタ自動車(TM)の方が日本にいる「レクサス」のマネジャーをリッツ・カールトンに派遣して
接客技術向上のヒントを学ばせているほどだ。
「すべてを測定し、数値化するよう常に心がけている。数字なくして進歩はない」というのが
ドゥブランク氏の信念だ。例えばチェックインの平均所要時間は3分10秒だが、
これを2分30秒にしたいと考えている。ドゥブランク氏は開業前、ホテル内のおびただしい数の
プラスのネジの1つ1つを、プラスの向きをすべて揃えて調節するよう主張した。
この作業は完了まで1カ月を要した。
いささか極端にも思えるが、7割を占める日本人客は細かな点に敏感で、月に何十通もの投書があるという。
「なかには14ページに及ぶ書状が写真付きで送られてくることもある。
顧客はあらゆる事柄に目を向けている」と、ドゥブランク氏は言う。
(>>2-5へ続く)
日経BPオンラインの記事を一部略
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