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4月28日(ブルームバーグ):ウォール街の金もうけマシンは壊れてしまった。
金融業界始まって以来最悪の損失を受け、修復が試みられているものの、
向こう数年にわたって収益に悪影響が出そうだ。
米シティグループやメリルリンチ、スイスのUBSなど主要銀行や証券会社は
米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン市場の崩壊から合わせて
3100億ドル(約32兆4600億円)もの評価損や貸倒損失を計上した。
業界全体では4万8000人が職を失い、4人の最高経営責任者(CEO)が事実上
更迭された。米5大証券会社は過去1年間に時価総額で計1100億ドルを失った。
ビジネスモデルが機能していると確信する人間はもはや誰もいない。金融機関
幹部や当局者らは原因の究明を進めているが、信頼回復に向けて一致した解決策は
見つかっていない。検討対象になっているのはレバレッジや簿外投資、資産の証券化、
クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)で、過去10年の記録的な好業績をもたらした
原動力だ。これら無くして、成長するのは難しいだろう。
イーグル・アセット・マネジメントのマネジングディレクター、トッド・マカリスター氏は
「当面、証券各社は大変だろう。最近の成長の主エンジンだった証券化が抑制され、
規制は強まる。すべてが不利に働いている」と語る。
米証券5位ベアー・スターンズが破たん寸前に陥り、先月には身売りが決まったことから、
ウォール街のビジネスの危険性は、銀行と証券の垣根を設けたグラス・スティーガル法が
撤廃された1999年以降に醸成されたことが浮き彫りになった。同法の撤廃を受けて、
投資銀行と預金受け入れ機関(銀行)は互いに競争し始めたのだ。
サンフォード・C・バーンスティーンのアナリスト、ブラッド・ヒンツ氏は信用危機について、
「投資銀行は預金ベースを持たずに商業銀行分野へ傾き、商業銀行はリスク管理を
知らずに投資銀行業務を始めた。その結果がこれだ」と話す。
続く、ブルームバーグ日本語版
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