08/04/28 08:43:43
(続き)
■「こういう気持ちでなければ中小企業はつぶれてしまう」
このようにそれぞれの体験にもとづく批判が多数寄せられた一方で、数は少ないが、
永守社長の発言に賛成する意見もあった。
中小企業の経営者としての立場から「休みたくても休めない現実」を訴えるものや、
「倒産するよりはマシ」と考える意見など、さまざまだ。
「この発言の何がいけないんでしょう?実際中小企業はこういう気持ちで一致団結して
やってなければつぶれますよ。この発言を批判できる人間は公務員かあるいは庶民の生活を
知らないゴールデンウィークには高い金払って海外旅行にいける大企業の人間だけですよ」
(Yahoo!コメント)
「休み休みって、ただ単にラクしたいだけだろ! 俺は将来、独立する為に今は頑張って働いてるよ。
月180時間の残業だぜ。有給を全消化するヤツには仕事で絶対負けない」(Yahoo!コメント)
「日本電産の社長がいるおかげでどれだけ倒産しかけた企業の『正社員』とその家族の人生が
豊かなものになっているかを考えて欲しいものだと思います。倒産した社員(=非労働組合員)の
ためにどれだけ高木委員長が頑張ってきたのか知りませんが、少なくても日本電産の方が
税収に結びつく成果を上げてきた以上、批判は慎むべきたと思います」(J-CASTコメント)
■「オバマ大統領候補はしっかりと休暇をとっている」
バブル経済末期の約20年前、「24時間、戦えますか?」とビジネスマンを鼓舞するCMが流行した。
永守社長の発言はあのリゲインのCMの歌を思い出させるが、週休二日制が定着した今では、
「24時間働く」のは時代遅れということなのかもしれない。
ゴールデンウィークが始まり、海外へ旅行に出かける人たちのニュースがテレビで流れる。
その一方で、ネットのニュースを見てコメントを書き込む人もいれば、パソコンに向かって
仕事をしている人もいる。
同じく、「この連休中も仕事をしている」という弁護士の落合洋司さんはブログで次のように書いている。
「私自身は、社会に出た後、現在に至るまで、この社長発言のような感覚で生きてきている
(適度に休んではいますが)ので、言っていることはよくわかりますが、そういった姿勢、
やる気というものと、経営管理の立場での在り方というものは、やはり、きちんと区別し切り分けて
進めないといけない、ということではないかと思います。
日本人(特に、やり手と呼ばれるような人々)の根底に流れている、こういった感覚が、
過労死にもつながるような過重労働を生み、日本各地で様々な不幸を生み出している、という面も、
見逃すべきではないでしょう。
先日、ニュースを見ていて、アメリカ大統領候補のオバマ氏が、激しい選挙戦の中、
しっかりと休暇をとり家族と何日かを過ごした、ということを知り驚きましたが、そういったことが
当然のこととされるような、より成熟した社会を、日本も、そして私自身(連休でも働いている)も、
目指さなければならない、ということなのかもしれません」
(記事終)