08/04/18 22:18:29
デモはラップミュージックに乗って、打ち上げはDJのいるクラブで--。
今や非正規労働者が2人に1人を占める20~30代のフリーターや派遣の若年労働者たちが、
全国でユニークなメーデーを企画している。不安定な低賃金労働の中で、自ら「自由と生存」を
求める声を上げ始めた。
メーデーの起源は1886年5月1日。米シカゴを中心に、労働組合が8時間労働制を求め
デモをしたのがきっかけとされる。日本では1920年に第1回メーデーが東京・上野で
開かれた。その後、長年にわたり労働組合のナショナルセンターである連合や全労連、
全労協が5月1日に中央メーデーを開催してきた。最低賃金法の制定などやむにやまれぬ
労働者の声を集めて始まったメーデーだが、組織率の低下とともに参加者の減少や大会の形骸
(けいがい)化が指摘されてきた。
若年者メーデーの先駆けとなったのは、首都圏でフリーターなど若年の非正規労働者を中心に
した組合「フリーター全般労組」(大平正巳委員長)。2005年から「自由と生存のメーデー」
を掲げ、今年で4回目となる。昨年のメーデーには約430人が参加した。山口素明書記長は
「僕たちにはどこからも声はかからない。声を上げる場は自分たちで作るしかなかった」と語る。
開催スタイルは独特だ。デモはトラックの荷台でDJが音楽を流し、踊りながら主張を訴える。
シュプレヒコールは労働、生活、平和など多様にアピール。「非正規を使い捨てにするな」と
怒り、「家賃を下げろ」「生きさせろ」と訴え、「すべての労働者は団結して闘うぞ」と定番の
コールも。打ち上げはシンポジウムなどをメーンに、クラブでのパーティーで締める。
今年は若年者が中心となる各地の団体が、4月27日~5月4日に東京、愛知、京都など
全国8カ所でメーデーを開催する。タイトルは「LOVE&ビンボー春祭り」(名古屋)、
「KY(くまもと よわいもの)メーデー」(熊本)などとユニークだ。
「恩恵としての祝日よりも、権利としての有休を!」(京都)と長いタイトルもある。
フリーター全般労組も、各地に代表団を派遣するほか、よく似た形式で開かれるドイツの
メーデーにも仲間を派遣する予定だ。
一方、既成のナショナルセンターも、連合が非正規労働メーデーを計画するなどの動きもある。
フリーター全般労組の山口書記長は「格差、貧困が世の中の論点となってきたことから若者たち
が声を上げる動きが広がってきた。一緒に声を上げよう」と呼びかける。
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◆各地で予定されているメーデー◆
<独立系メーデー>
4月27日 名古屋 LOVE&ビンボー春祭り
29日 熊本 KY(くまもと よわいもの)メーデー
29日 札幌 自由と生存の連帯メーデー
29日 京都 恩恵としての祝日よりも、権利としての有休を!
5月 1日 福岡 フリーター/貧民メーデー
2日 広島 生存のためのメーデー2008in広島
3日 東京 自由と生存のメーデー2008
4日 仙台 仙台メーデー
<ナショナルセンター>
4月26日 連合 代々木公園
(非正規労働メーデーも)
5月 1日 全労連 代々木公園
1日 全労協 日比谷野外音楽堂
◎ソース 毎日jp
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