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★東京の有力大学、関西に「進出」 ブランド力向上狙う
早慶など東京の大学の関西「進出」が進んでいる。社会人向けの講座を始めたり、
経済団体に加入したり。いずれの大学も関西からの入学者が1割に満たず、存在感を
高める狙いがある。関西の大学は逆に、東京で活発に動いている。
「一橋の学術研究の知名度を向上させていきたい」
一橋大の杉山武彦学長は3月22日、大阪市内で開いた公開講座「関西アカデミア」で
こう強調した。同大学は今後、主に社会人向けのこの講座を、大阪を中心に年3回ほど開く計画。
第1回のこの日は、村山敦・関西国際空港会社社長らの討論に約200人が耳を傾けた。
将来は高校生向けの講演も催したいという。
昨春の一橋大の入学者のうち近畿2府4県の高校出身者は5.5%。山内進副学長は
「東での一橋の存在感と西でのそれはまったく違う。関西の受験生が東京で学びたいとなったとき、
まず一橋を思い浮かべてくれるようにしたい」と話す。
慶応義塾大は、大阪市福島区で5月2日に街開きする再開発地区「ほたるまち」のビルに、
「大阪リバーサイドキャンパス」(約460平方メートル)を置く。堂島川沿いの14階建ての3階。
街開き翌日に開所し、安西祐一郎塾長が記念講演をする。
慶応創立者の福沢諭吉は、中津藩(現大分県中津市)の藩士の子として現福島区にあった
同藩蔵屋敷で生まれた。緒方洪庵が大阪で開いた私塾「適塾」で学び、塾長を務めた。
ビル近くには「誕生地」の記念碑が立つ。
初年度は、諭吉の著作を読み込む社会人向けの連続講座を開く。森征一・常任理事は「創立
150周年を機に、創立者の古里で原点に立ち返る。地道に慶応らしさを発信していきたい」という。
早稲田大は関西企業と共同研究を始める足がかりにと昨年6月、関西経済連合会に加盟した。
「関西でのブランド力はまだまだ。存在感を高めたい」と広報担当者。昨年8月には大阪・梅田の
ホールで、早稲田キャンパス(東京都新宿区)でのオープンキャンパスの様子を放映し、受験生ら
約350人がスクリーンの模擬講義に見入った。
こうした動きに、大阪のある私立大の入試担当者は「関西の地盤が崩れることは心配していないが、
関西以外の西日本で活発に動かれた場合、同じ下宿するなら大阪より東京とならないかが心配」。
京都大の竹内康信・入試企画課長は「緊張感を持って京大らしさをしっかりアピールし、足場を
固めたい」と話す。 (>>2-5につづく)
ソース:asahi.com 関西 (2008年04月12日)
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画像:5月に街開きされる「ほたるまち」。慶応義塾大のキャンパスは複合ビル(右)に入る=12日、大阪市福島区、小玉重隆撮影
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