08/04/12 23:30:52
【カイロ＝内田康】世界的な食料価格の高騰で中東・アフリカ諸国などで貧困層の暴動が
相次いでいる。エジプトなど一部の国では死者も出た。国連は、食料をめぐる暴動の安全保障に
与える影響を憂慮。日本を含む主要8カ国(G8)などが緊急対応を求められている。
ロイター通信によると、チュニジア中部のリディエフでは今月8日から3日間にわたって、
民衆が警官隊と衝突。20人以上が逮捕された。2月の食料価格のインフレ率は8・6％に上り、
庶民の生活を圧迫している。
エジプトでは今月6－7日、北部の繊維産業の中心地マハラで暴動が発生。警官の威嚇射撃の
流れ弾に当たった男子中学生ら2人が死亡した。地元メディアによると逮捕者は100人以上に上った。
政府買い上げの小麦を使った安価のパンが庶民向けに販売されているエジプトは、価格高騰の
あおりで政府の買い上げ量が減少。数の激減した安いパンを入手するため、首都・カイロでも
人々が行列をつくり、けんかによる死者も出ている。
世界の食料価格は、この数カ月で平均約4割上昇したといわれ、中東の衛星テレビ局
アルジャジーラによると、世界銀行のロバート・ゼーリック総裁は10日、｢この2カ月の価格高騰は
歴史的な水準にある｣と警告した。
世界食糧計画(WFP)などの援助用食料の調達にも、深刻な影響が出ていると指摘されており、
東京でのG8開発相会議は6日、途上国の生活を圧迫する食料価格高騰に国際社会が取り組むことで
一致したばかりだ。
▽News Source TOKYO Web 東京新聞 2008年4月12日朝刊
URLﾘﾝｸ(www.tokyo-np.co.jp)
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