08/04/06 22:23:31
社会の格差をテーマに、10年に1度全国規模で行われている社会学調査の最新の結果がまとまり、
正規雇用と非正規雇用という雇用形態の違いだけで、
収入に2倍以上の格差が生まれていることがわかりました。
この調査は、職業や学歴などによる格差をテーマに、
社会学者のグループが、10年に1度、全国規模で行っているもので、
最新の平成17年の調査では、初めてパートや派遣社員などの非正規雇用の問題に焦点を当てました。
大手企業の社員や工場で働く人などさまざまな職業の5700人余りを対象に調べたところ、
正規雇用と非正規雇用で収入に2.1倍の格差が生まれていることがわかりました。
これまで非正規雇用の収入が低いのは、女性や若者が多いためだという指摘もありましたが、
今回の調査では、性別や年齢などの要因を取り除いて統計学的な分析をしており、
雇用形態の違いだけで、大きな収入格差があることが裏付けられました。
また、最終学歴が高くない人ほど非正規雇用になりやすく、
平成4年以降では、高校中退を含めた中学卒業の人が、
非正規雇用で働く確率は高卒の人の2倍、大卒の人の3.8倍に上ることや、
いったん非正規雇用になると、なかなか正規雇用の仕事に就けないこともわかりました。
調査グループの代表で東北大学文学研究科の佐藤嘉倫教授は
「雇用形態の違いだけで、収入に差が出るのは社会正義に反する。
非正規雇用という新たな階層が生まれ始めているとも言え、政策的改善が必要だ」と話しています。
ソース:NHKニュース
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