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★映画の灯、消える 最後の砦・3館もついに休館へ シネコン余波
映画館興行発祥の地とされる大阪・ミナミからついに「映画館」が消える。
60年超の歴史をもつミナミの老舗映画館「千日前国際シネマ」など3映画館が
3月いっぱいで休館する。シネコンの進出でミナミからの映画館撤退が続く中、
「最後の砦(とりで)」だった3館では、有志がファンクラブを結成してまで存続を
働きかけたが、実らなかった。
休館するのは「千日前国際シネマ」(676席)、「千日前国際劇場」(809席)、
「千日前国際地下劇場」(286席)の3館。
60年以上の歴史を持ち、石原裕次郎や吉永小百合らも舞台あいさつに
訪れたことがある老舗映画館だが、経営難のため今月末で休館を決定。
ミナミにはシネコン3施設が残るだけとなる。
国際シネマでは、劇場を守ろうと今年1月に結成されたファンクラブ
「千日前シネマ倶楽部」が企画した「名作映画まつり」を開催中。年配の男性が
目立ち、スクリーン内に映る若き日の京マチ子や若尾文子の姿を喜んだ。
だが、昔懐かしい映画の企画も、実は「映画館経営の厳しさ」の裏返し。
国際劇場では、他館での上映がすでに終わった洋画を上映している。
関係者によると、ミナミにシネコンが登場して以来、配給サイドが新作を優先的に
シネコンに割り振り、経営の厳しさが増した。同劇場などの映写係、井上光弘さん(62)も
「シネコン登場前に比べ、客の入りは6割程度」と話す。
ミナミではこれまで「千日前OSスバル座」など2館(平成18年9月)、「道頓堀東映」や
「角座1、2」など4館(19年4月)と映画館が次々撤退。年配のファンからは惜しむ声も
上がっている。
22日、千日前国際シネマを訪れ、市川雷蔵主演の映画「新・平家物語」を楽しんだ
大阪府泉佐野市の自営業、山下登志夫さん(65)は「いつでも入場できて、好きなだけ
映画がみることができるところが魅力。映画館が次々となくなるのは寂しい」と話していた。
「千日前シネマ倶楽部」の能口仁宏事務局長(51)は「休館は残念だが、今後も
名作などの紹介企画は続けたいし、映画館文化に寄与する方法も模索したい」。
3館は26日から31日まで、同倶楽部と協力して「明治天皇と日露大戦争」など、
同館ゆかりの映画を入場料500円で上映する。
ソース:産経関西(2008/03/23 09:00)
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