08/03/22 07:20:56
関西の就職戦線は売り手優位の状況が続いている。日本経済新聞が関西に本社を置く
主要企業に聞いた採用調査(1次集計)で、金融機関やスーパーが人材確保に向けて2008年度の
初任給を20万円台に引き上げる動きが目立つ。09年度の新卒採用数も08年度より6.1%増える
見通し。景気の先行きに不透明感はあるが、団塊世代の大量退職もにらみ、企業の採用意欲は
強い。
2008年度と07年度の支給額を比べた初任給の伸び率で、関西の上位10社のうち9社を金融機関が
占めた。地方銀行が20万円台でほぼ足並みをそろえるなか、これに対抗する形でスーパー各社も
初任給の引き上げに踏み切る。
京都、池田、南都、みなとの各銀行は今年4月に入社する大卒社員の初任給を約18%(3万1000円)
高い20万5000円にする。大正、びわこの両銀行や姫路信用金庫も1万―3万円上げて20万円台に
乗せる。ほかにも泉州銀行や但馬銀行などが同水準に上げる検討をしている。
金融機関がこぞって初任給を上げるのは、三井住友銀行と系列の関西アーバン銀行が昨春、
他行に先駆けて引き上げた影響が大きい。新卒採用で後手に回ったとの反省から「少なくとも
同じ水準まで上げざるを得ない」という声が多い。
ただ初任給を大幅に上げると世代間の格差の調整が必要になる。実質的に2年目以降の社員の
給与も上げるため「難しい決断だった」と地銀のある幹部は語る。
なかには来春の採用予定数を絞る金融機関もあるが、初任給を引き上げる地銀は多くが
採用にも積極的だ。池田銀は36.9%増の230人の採用を計画。業務が多様化し、法令順守体制の
整備などの課題に直面する金融業界にあって「より多くの優秀な人材を採用したい」(池田銀)と
いう。南都、みなと、びわこ銀なども今春の実績以上の採用を見込む。
一方、スーパーでも地場の有力チェーンを中心に初任給を引き上げる動きが出ている。
滋賀県が地盤の平和堂は08年度の初任給を8000円高い20万円に上げる。引き上げは2年連続。
「文系の学生は金融機関との奪い合いになる」との認識があるためだ。
イズミヤも初任給を5000円上げ、平和堂と同じ20万円にする。大卒採用で09年度の目標である
120人(08年度は93人)の確保に向けて「本社のある大阪市内の上場企業や関西の同業の相場を
考慮した」。
07年度の初任給が19万4000円だった関西スーパーマーケット、19万7100円のライフコーポ
レーション(近畿圏採用者)も20万円台に乗せる検討をしている。
製造業でもダイキン工業が08年度の初任給を1万1000円高い21万5000円にする方針を固めた。
売り手市場が続くなか、各社とも少しでも好条件を提示して学生を獲得したい考えだ。
>>2に続く
▽News Source NIKKEI NET 2008年03月22日07時00分
URLリンク(www.nikkei.co.jp)
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