08/03/17 10:07:01
★コーヒー店戦争に火をつけたマック低価格路線の勝算
マクドナルドは100円で提供していたオリジナルのブレンドコーヒーをリニューアル。「プレミアムロースト
コーヒー」として全国展開を開始した。
このプレミアムローストコーヒーが巷で大人気だ。価格はSサイズで100円、Mサイズで190円と
低価格ながらも、コーヒー豆には高級品種のアラビカ種のみを使用。また、全店に新規開発した
コーヒーマシンを導入。全国のマクドナルドで同じ味のコーヒーが愉しめるようになった。
リニューアルに際して、カップのデザインが変更されたが、それだけではなくカップのふたの部分も
改良されている。飲み口を開閉式にし、下唇があたる部分に凹凸をつけている。これにより、飲んで
いるときにコーヒーが飲み口から垂れてしまうことを防止しているのだ。ほんの些細なことだが、
細かい心遣いにも「プレミアム」な印象を受ける。
日本に先駆けて発売したアメリカでは、コーヒー専門ショップのスターバックスが全米のほぼ全店を
一時閉鎖し研修を開くといった事態に発展。このプレミアムローストコーヒーに対して、かなりの
危機感を抱いているようだ。因みに、日本ではこのような事態にはなっていない。
筆者の周りの人たちに評判を訊いてみたところ、「スターバックスのほうがコーヒーとしてはちゃんと
しているが、100円であの味なら飲んでもいい」という意見が多い。
ただし、コーヒー好きと自称する人たちのなかには、「プレミアムローストコーヒーは100円としては
がんばっているが、コーヒーとしてはスターバックスやタリーズコーヒーにはかなわない」という意見も
少なからずある。
■価格差では圧倒的優位のマクドナルド
まず価格だが、スターバックスとタリーズコーヒーの「本日のコーヒー」はともに290円、ドトールは
最近値上げがありブレンドコーヒーは200円だ。プレミアムローストコーヒーは前述のとおり100円。
個人的な意見でいえば、価格帯がやや拮抗しているドトールに比べると、プレミアムローストコーヒーの
ほうが飲みやすい。
スターバックスとタリーズコーヒーに関しては、価格が約3倍も違うだけあって、その差は歴然。
コーヒーとしての深みがまったく違う。
しかし、ヘビーなコーヒー好きでなければ、約3倍の価格の差に価値を見い出せるかどうかは甚だ
疑問。朝の忙しいときや食後に「とりあえずコーヒー」が飲みたいという、ライトなコーヒー好きにとっては、
手軽に飲めるプレミアムローストコーヒーのほうに魅力を感じる人も多いだろう。
マクドナルドの狙いは、まさにそこにあるように思える。朝およびランチタイムは、ビジネスマンにとって
忙しい時間帯だ。ゆっくりコーヒーを飲んでいる余裕はない人も多い。100円であれば、支払いも簡単な
上、量がやや少なめな点も、忙しい人にとっては好都合。まさに「ファストフード」のコーヒーなのだ。
>>2に続く
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