08/03/01 23:30:50
政府は08年度から20年度にかけて、途上国援助(ODA)を使ってベトナムの若者1000人以上を
日本の大学院に入学させ、博士を養成するプロジェクトを始める。ベトナム戦争などの影響で
高等教育を受けた人材が少ないベトナム側と、少子化が進み海外から優秀な学生の受け入れを
模索する日本側が「戦略的パートナー」(外務省幹部)になろうという試みだ。
日本はこれまでタイ、マレーシア、インドネシアの学生計約3000人を対象に、留学生受け入れ
のための円借款を実施しているが、博士課程のみを対象にした枠組みは初めて。グエン・ティエン・
ニャン副首相兼教育訓練相が3月下旬に来日する際に正式に合意する予定だ。
外務省などによると、ベトナムが求めているのは主に理系の分野で、情報技術(IT)、機械工学、
素材、ナノテクなどの先端技術をはじめ、全般にわたる。ベトナムから国費で受け入れている
博士課程の留学生は現在年25人程度だが、この枠を08年度から徐々に拡大し、3年後をめどに
大規模な受け入れを目指す。
受け入れに前向きな主な大学院は東京、京都、早稲田、慶応、立命館、長岡技術科学など。
日本側は200億円以上の費用が必要とみられる。
ベトナムは米国との戦争を経て86年からドイモイ(刷新)と呼ばれる改革開放路線に転じた。
経済成長率は8.5%(07年)と高いが、戦争などで多くの知識人が国外に流出したため、博士学位
取得者は国内に約6000人しかおらず、今後の発展のネックになっている。
ニャン副首相は昨年、20年までに計2万人の博士を養成するプロジェクトを立ち上げた。
うち日本と欧米など国外で計1万人を養成する考えだ。
日本側としては、優秀な若者を日本で育て、両国の関係を深めたい思惑がある。資金や人材の
流れを拡大し成長につなげる「グローバル戦略」を掲げる福田首相は、07年度は約12万人の
日本への留学生を30万人にする方針を示している。
▽News Source asahi.com 2008年03月01日17時44分
URLリンク(www.asahi.com)
▽関連
【教育】東京大学:院生の「授業料半額免除」を2倍の1000人に…「協力費」年30万円を2000人に支給 [08/02/23]
スレリンク(bizplus板)
【教育】奨学金:赤字補てんに270億円・政府、来年度予算案に計上…制度見直しも貸付先の選別課題 [08/02/22]
スレリンク(bizplus板)