08/02/05 07:45:50
若い女性などに人気の「スピリチュアル」への懸念が各方面で高まっている。「霊と交信できる」
というタレントの出演番組が高視聴率をとり、「ヒーリング」「パワースポット」といった特集が
誌面をにぎわす。陰で、悪質な霊感商法の被害が拡大。関係者からは、スピリチュアルブームを
作り出しているメディアの責任論も噴出している。
■「倫理に反す」
「『霊能師タレント』ありきの企画で、出演者への配慮を欠き、制作上の倫理に反する」
フジテレビ制作の番組に先月21日、NHKと民放がつくった放送界の第三者機関「放送倫理・番組
向上機構」(BPO)放送倫理検証委員会から物言いがついた。
番組は昨年7月放送の「27時間テレビ『ハッピー筋斗雲』」。ドッキリ手法で出演させた一般人の
女性に「スピリチュアルカウンセラー」の江原啓之氏が対面し、彼女の亡き父親の「声」を伝える
内容だった。
検証委の「意見」は「(江原氏の)PRに女性を利用」「『あるある問題』の教訓が生かされず、面白さ
第一の演出を繰り返している」と指摘。そのうえで、「科学的根拠の乏しい題材の取り扱いに
慎重さが求められる」と自制を求めた。
「スピリチュアル」は「超自然的」「霊的」などの意味。霊視や運勢鑑定、「オーラ」などを扱う番組
対しては、メディア界の「外」からも根強い批判があった。BPOに届いた視聴者の声はこの5年で
千件に及ぶ。
昨年末に各地で強制捜査が入った「神世界」事件。ヒーリングサロンなどを窓口にした
「除霊・祈祷(きとう)」商法の被害総額は100億円とも言われるが、被害対策弁護団は会見で
「ここまで大規模に展開できた背景に、『霊界と交信できる』といった行為を肯定的に
放送し続けたマスコミによる風潮の影響が明らか」とメディアに矛先を向けた。
全国霊感商法対策弁護士連絡会は昨年2月、民放キー局などに「占師や霊能師が未来やオーラを
断定的に述べ、出演者がそれを頭から信じて感激する番組」を是正するよう要望書を出していた。
>>2-3に続く
▽News Source asahi.com 2008年02月05日03時44分
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▽オーラの泉
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▽BPO
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