08/01/23 15:39:24
“トヨタ・ショック”。22日の東京株式市場に大きな衝撃が走った。
トヨタ自動車の株価は、この日、前日終値比380円安の4880円となり、
2005年9月以来2年4カ月ぶりに5000円の大台を割り込んだ。
生産台数で07年に米GM(ゼネラル・モーターズ)を抜いて世界一となり、
業績も過去最高の更新を続けるトヨタの大台割れが、日経平均株価の下げを一気に加速させた。
「国際優良銘柄」と呼ばれ、世界的な技術力やブランド力を持つ日本を代表する企業の
株価が下げ止まらない。「基本は米国発。日本で対策を講ずることは難しい」(大田弘子経済財政担当相)と、
政府・日銀が手をこまねくなか、日本そのものが売られている。
市場で、“日本売り”の象徴と位置付けられているのが、トヨタの株価だ。
昨年末の終値からの下落幅は、1160円(19・2%)に達した。
投資の初心者を含めて「誰でも一度は買う」といわれるトヨタの急落が、投資家心理の悪化に拍車をかけている。
これまでトヨタをはじめとする国際優良銘柄は、株価が大きく下げた局面で、
個人投資家などが割安感を材料に買いを入れるケースが多く、株価を下支えする役割を担ってきた。
だが、「あらゆる指標、他国市場との比較で見ても割安感がある」(証券アナリスト)にもかかわらず、
投資家は誰も手を出そうとはしない。
国際優良銘柄の中心である輸出企業は、サブプライムショックで米国の実体経済が減速し
米国向け輸出が落ち込んでも、経済成長が続くアジア向けでカバーできるという期待もあった。
ところが、アジアでも株安が連鎖し世界的な景気失速懸念が台頭。
円高も重なり、景気拡大を牽(けんいん)してきた企業業績の先行きに対し、
急速に不安感が広がり買いが手控えられている。
国際優良銘柄は、外国人投資家の保有比率が高く、世界同時株安で損失を被った投資家が、
穴埋めのために現金化を急ぐ、換金売りの対象になっていることも下げを加速させている。
年初来の株価下落率ランキングをみても、資源高騰で潤っているはずの三井物産や丸紅、
世界的な需要増大で業績好調なコマツ、日本を代表する産業である自動車のマツダやいすゞ自動車などが並ぶ。
東証1部の業種別の下落率でも、国際優良銘柄が多い機械や輸送用機器の下げが顕著だ。
市場では「世界の機関投資家が買っていた中身がいい企業まで売られ始めている」(大手証券)と、
悲観ムードは高まるばかりだ。
「金融不安に発展しないよう米国が毅然(きぜん)とした態度を取るべきだ」(甘利明経済産業相)
などと米国頼みの政府・日銀への失望感も高まっている。
買い手不在で回復力に乏しい日本株は、世界同時株安に揺さぶれるたびに、どんどんと下値を切り下げている。
ソース
URLリンク(www.business-i.jp)
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