08/01/15 10:54:04
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消費者の生活防衛意識の高まりから個人消費の先行きに暗雲が立ちこめるなか、百貨店各社は
あの手この手で集客に懸命だ。国際都市、東京では、増え続ける中国人などアジアからの
外国人観光客を“お得意さま”に取り込むためのサービスを強化。食い倒れの街、
大阪では、相次いでレストラン街の充実に乗り出している。
□東京
■案内係、カード決済… 「春節」へ準備万端
「パンフレットは、いかがですか」
東京都渋谷区の高島屋新宿店の玄関で、案内板を見ていたお客に中国出身のアテンダント、
張旭さん(29)が日本語で話しかけた。お客が首をかしげたため、張さんが北京語で
繰り返すと、笑顔でうなずいた。
高島屋の店舗の中でも、周辺に家電量販店などが集まる新宿店は外国人客が多い。このため、
昨年から中国語や英語、ドイツ語などを話せる外国人アテンダントを常駐させ、案内や通訳を
担当。5%割引の購買券の配布も始めた。
免税の取扱件数は毎年、約2000件ずつ増加。昨年の8月は、夏休みを利用して日本を訪れた
中国などからの観光客が押し寄せ、売上高が前年同月比10・7%増を記録。店全体の売り上げを
大きく左右する存在となっている。
「国内市場が限られたパイの食い合い状態となる中で、外国人は有望な成長市場」
新宿店の担当者は、こう期待を込める。
三越は約13億枚の発行規模を誇り、ほとんどの中国人観光客が持っている銀聯(ぎんれん)
カードで、支払いができる専用端末を、すでに設置している銀座店に加え、日本橋など4店に
追加導入した。銀聯カードのほとんどが、預金口座がある銀行のキャッシュカードで、
クレジットカードの普及がまだまだ進んでない中国では有力な決済手段となっている。
銀座店では07年上期の免税取扱件数は前年同期比50%増という大幅な伸びを記録。特に、
中国は70%増となり、「富裕層が増えているうえ、円安による割安感が購買意欲を刺激
している」と、ホクホク顔だ。
上海などに出店し、中国でも知名度が高い伊勢丹も昨年11月から、新宿本店で銀聯カードを
導入。京王百貨店新宿店は20日から外国人旅行客に3000円以上の買い物が5%引きになる
割引券を配布する。昨年12月には中国語を話せる案内員も配置した。
中国では「日本の百貨店で買えば本物で安心という意識がある」(大手百貨店)という。
銀聯と提携する三井住友カードによると、日本を訪れる中国人観光客は05年が65万人、
06年は81万人、07年上期も前年比13%増の44万人と増え続けている。しかも、
訪日動機の1位は「ショッピング」だ。
2月は中国人が大挙して海外に出かけ、財布のひもも緩む春節(旧正月)がやってくる。
最大の商機に向け、百貨店各社による中国人観光客の争奪戦が激しさを増しそうだ。
続きます。ところどころ省略しました。ソース全文は
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