07/12/27 23:30:56
病院勤務医の約9割は、本来の診察以外の事務作業の多さに負担を感じていることが、
全国の社会保険病院の常勤医を対象にした調査で分かった。
中でも、大きな負担となっているのは、診断書や紹介状などの書類作成、電子カルテの
データ入力といった作業。調査を行った全国社会保険協会連合会(東京)は、「医師が本来の
業務に専念出来ずに疲弊している。欧米などで導入されている医療クラーク(事務員)の
活用など、業務分担が急務だ」と指摘している。
調査は今年8月、全国52の社会保険病院のうち、250床以上を中心とした31病院の常勤医
1406人にアンケート方式で行い、931人から回答を得た。
4年前と今とで負担の増減を診療と診療以外に分けて聞いたところ、「両方増加した」と
回答した人が58%に上った。「診療以外の業務のみ増加」も合わせると、診療以外の業務の
負担増を感じている人が約9割に達していることになる。
診療以外の業務を14種に分けて負担感を尋ねたところ、「大変負担」「負担」とする回答が
多いのは、〈1〉民間の医療保険書類の記入(70%)〈2〉薬や検査などを指示する伝票整理
(61%)〈3〉診断書(60%)〈4〉他病院への紹介状(59%)〈5〉患者・家族への説明(54%)の
順だった。医療保険書類や診断書は患者側から作成を依頼されることが多い。
これらの業務のうち、「事務職や看護師など、他職種に分担してもらえる」という回答が
7割を超えたのは、〈1〉伝票整理〈2〉検査や処置の予約〈3〉民間保険書類の記入など。
逆に、「すべて医師が行うべきだ」との回答が多かったのは、カルテ記載や患者・家族への
説明などだった。本来医師の業務ではない業務がどの程度あるか聞いたところ、約4割が
「10~20%」と答えた。
自由回答欄では、「最近、診断書や紹介状などの作成依頼が増加。ささいなことまで説明書、
承諾書などの書類が必要になった」「IT化でコンピューター入力業務が増え、予約まで医師が
取っている」などの意見が多く聞かれた。
▽News Source YOMIURI ONLINE(2007年12月27日15時1分 読売新聞)
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)
▽全国社会保険協会連合会
URLリンク(www.zensharen.or.jp)
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