07/12/26 00:17:35
服用による異常行動が指摘されているインフルエンザ治療薬「タミフル」に関し、
10代の使用が原則禁止された今年3月以降、患者の飛び降りや走り出しといった異常行動の発生率が
3分の1程度に低下したことが分かった。
厚生労働省の研究班が今月、同省に示したデータなどで判明。
タミフル服用と異常行動の因果関係を示す重要なデータになる可能性もあり、研究班は詳細な分析を始めた。
研究班は昨年から、全医療機関を対象に「突然走り出す」「飛び降り」「徘徊(はいかい)」「激しいうわごとや寝言」
など重度の異常行動を起こした患者数や年齢などを調べ、今月16日、厚労省に報告した。
それによると、昨年10月1日から「原則禁止」になった今年3月20日までの約半年間に、
重度の異常行動をとった患者は30歳未満で93人いた。このうち「突然走り出す」か「飛び降り」に該当したのは55人だった。
国立感染症研究所(東京都)のデータによると、この期間の30歳未満のインフルエンザ患者は推計約600万人。
重度の異常行動を起こす割合は、患者10万人あたり1.55人、「突然走り出す」「飛び降り」の発生率は同0.92人だった。
一方、10代のタミフル服用が原則禁止となった3月21日から9月30日までの約半年間で、
重度の異常行動を起こした患者は35人。うち「突然走り出す」「飛び降り」は12人だった。
この期間のインフルエンザ患者は推計約330万人で、重度の異常行動は10万人あたり1.06人。
「突然走り出す」「飛び降り」は同0.36人の割合で発生していたが、禁止前に比べてほぼ3分の1に減った。
研究班班長の岡部信彦・国立感染症研究所感染症センター長は
「禁止後に飛び降りなどの率が減ったのは事実だ。タミフルと異常行動の因果関係は今後の調査も含めて判断したい」
と話している。
岡山大大学院の津田敏秀教授(疫学)の話
飛び降りなどの絶対数は、インフルエンザ患者の減少を考えても、原則禁止後に大きく減っている。
タミフルを処方された患者の割合が減ったためと考えられる。詳細な分析のため、異常行動のない患者への処方率について、
禁止前後で変化を調べるべきだった。
ソース
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)