07/12/24 21:01:27
「朝キャバ」「昼キャバ」-。
日本最大の歓楽街である東京・歌舞伎町で、最近このような文字を掲げた看板が目立つようになった。
「キャバ」とはキャバクラのこと。
これまで夜の営業が中心だったが、ここ最近、朝や昼にも営業するようになり客入りもなかなかだという。
昨年の風営法改正で客引きの取り締まりが厳しくなったことや、
競合店から勝ち抜くための厳しい生存競争が背景にあるが、
警視庁は朝や昼の営業でも、夜と同様に違法行為には厳しい姿勢で臨む方針だ。
(森浩、金谷かおり)
●早朝も“営業中”
5日早朝から翌6日早朝にかけて、警視庁保安課や新宿署などは歌舞伎町の一斉取り締まりを実施、
風営法違反(客引き)の現行犯で3人を逮捕した。
このうち1人は午前7時40分、もう1人も午後3時に客引きで逮捕された。
キャバクラは、ホステスが客に酒をつくったり会話を盛り上げ接待したりする飲食店。
キャバクラは通常、夕方過ぎに開店し、居酒屋で酒を飲んだ酔客が、2次会、3次会で利用するケースが多く、
風営法の定める午前1時に閉店している。
新宿署によると、歌舞伎町のキャバクラは届け出があるだけで約40店舗あり、このほかに無届けの店舗も少なくない。
店舗数が多いため、どの店も客の獲得は必死だ。
同署は毎月約10人の客引きを風営法違反(客引き)の現行犯で逮捕しているが、
今年夏ごろから、日中の悪質な客引きが目につくようになったという。
●営業中の会社員も利用
白昼堂々と営業するようになった理由は何か。
歌舞伎町で最も早く昼間の営業を始めたというキャバクラの男性店長(21)によると
「昨年の風営法改正で客引きの取り締まりが厳しくなったため、
オーナーが『ならば逆の時間でやってやろう』と昨年秋に始めた」という。
監視の目が厳しくなった夜より、比較的緩い昼間をターゲットにした格好だ。
昨年5月に施行された改正風営法は「客引き」に加え、
客を勧誘するための「つきまとい」や「立ちふさがり」を新たな取り締まりの対象とし、
「6月以下の懲役もしくは100万円以下の罰金」の罰則を設けた。
もう一つの理由は競争激化だ。
「夜のキャバクラは競合店が多すぎて、生き残るために時間帯を変えた」と説明するのは別の昼キャバの男性店長(26)だ。
この店長によると、現在歌舞伎町内の朝キャバは約5店舗、昼キャバは約14店舗ほどあるという。
同店は「朝キャバ」も展開しており、午前6時~午前11時が50分6000円、
午前11時~午後3時で、50分4000円と夜に比べて安い価格設定だ。
「客は朝昼合わせて多いときで1日50人ほど。
前日夜から飲み回っている人、経営者、仕事が休みの人、一般の会社員が多い。
営業の途中に来る会社員もいる。
客単価は1万円くらいだが、朝・昼キャバで働く女性に支払う給与は夜の半分くらいで済む」という。
新宿署は、朝・昼キャバが出現する理由を
「改正風営法で、とくに夜の見回りや取り締まりが厳しくなったため、そこから逃れようとしているのでは」と分析。
その上で
「朝だろうが昼だろうが、店舗数が増えれば夜と変わらないしつこい客引きなど違法行為がでてきてしまう。
厳しく取り締まっていかなければならない」としている。
ソース:MSN産経ニュース
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