07/12/12 08:41:57
■基礎年金の全額税方式検討も
日本経団連は11日、政党の政策評価の基準となる2008年の「優先政策事項」を
発表した。国の財政健全化を前提に、消費税率の引き上げを取り上げたほか、
社会保障では基礎年金の全額税方式に向けた検討を明記した。
税・財政改革では従来、法人税や所得税と横並びだった消費税を、社会保障費の増大に
対応するため、消費税アップにより安定財源確保の筋道をつけるよう主張。地方と中央の
格差是正につながる地方税改革についても、法人課税への過度な偏重を是正を求めた。
公的年金については、「基礎年金の全額税方式について幅広く検討する」と明記し、
社会保障制度の信頼回復に向けた具体的な議論の喚起を求めた。また、
原油価格高騰を受けて、産油国に安定供給の要請を行うよう政府に要請した。
法人実効税率引き下げや、ホワイトカラー・エグゼンプションなど、経団連が
従来求めていた政策も盛り込んだ。
経団連は、「新興国の急速な発展などから日本の相対的地位が低下する中で、衆参の
ねじれから政策の審議・遂行が遅れれば深刻な事態になる」(大橋光夫・
政治対策委員長)として、政策の着実な実施を訴えた。
経団連では毎年秋に政党の政策評価を公表し、会員企業に透明度の高い政治献金を
行うよう促しており、優先政策事項は政策評価の際の判断基準となる。
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【経団連 08年の「優先政策」】
▽経済活力、国際競争力強化と財政健全化の両立に向けた税・財政改革
▽将来不安を払拭(ふっしょく)するための社会保障制度の一体的改革と少子化対策
▽民間活力の発揮を促す規制改革・民間開放の実現と経済法制の整備
▽日本型成長モデルの実現に向けたイノベーションの推進
▽持続可能で活力ある経済社会の実現に向けた実効あるエネルギー政策と地球環境対策の推進
▽公徳心をもち心豊かで個性ある人材を育成する教育改革の推進
▽個人の多様な力を生かす雇用・就労の促進
▽道州制の導入の推進と魅力ある経済圏の確立
▽グローバル競争の激化に即応した通商・投資・経済協力政策の推進
▽新憲法の制定に向けた環境整備と戦略的な外交・安全保障政策の推進
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