07/12/07 23:25:50
独立行政法人・都市再生機構(本社・横浜市、UR)は、所有する団地など賃貸集合住宅約77万戸の
うち最大で約15万戸について、段階的に閉鎖していく方針を固めた。
団地の老朽化やURが抱える債務の縮小などが理由。閉鎖される15万戸の入居者は40万人前後に
上り、URは、URの別の住宅への転居を要請し、引っ越し費用などを負担する考え。
約半世紀にわたって公共住宅の建設・運営を担ってきたURが団地を閉鎖し、住民に転居を求める
のは初めて。住民組織からは反対の声が上がっている。
閉鎖対象となるのは、1960年前後に建設されて老朽化が進んだり、交通の便の悪さから空室率が
高かったりする団地が中心。団地内の一部の棟だけを閉鎖する案も浮上している。閉鎖される
団地の具体名は未定。閉鎖開始時期や15万戸の閉鎖完了までの期間については、今後検討する。
URはこれまで、計11万3000戸分の建て替えを行ってきているが、費用負担が重いため、今後は
駅前の一等地などにある一部団地を除いて建て替えは行わない方針。閉鎖した団地は、原則として
解体して更地化し、民間に売却する。
個別の住民への説明は、計画が固まった段階で行う方針だが、URは住民に対し、URの別の団地に
転居してもらうよう要請する考え。転居で家賃が上がる場合、国が基金から差額分を補てんする
方針で、国土交通省は基金設立のため、2008年度予算に400億円を概算要求している。
住民の引っ越し費用もこの基金から負担する予定だ。
URの賃貸住宅の住民25万世帯で組織する「全国公団住宅自治協議会」は6日、都内で開いた集会で、
URから閉鎖・削減の方針が伝えられたことを示した上で、「居住の安定が最優先」とする
反対アピールを採択。反対の署名を今後、国交省に提出する考えだ。
▽News Source YOMIURI ONLINE(2007年12月7日3時1分 読売新聞)
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)
▽都市再生機構
URLリンク(www.ur-net.go.jp)