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今年、韓国のGDP(国内総生産)の成長率は約5%と予測されている。世界全体から見れば
絶好の投資先なのだが、アジアというくくりで見ると中国やインドの目覚しい成長の
影に隠れて全く目立たない。
しかし、中国株とインド株の割高感が増すにつれて、資金運用マネジャーの間では
アジア株のポートフォリオ組み替えが始まり、韓国の人気が急上昇しているのだ。
■バフェット氏は中国株を売り、韓国株を買う
例えば、米国の投資家であり大富豪のウォーレン・バフェット氏の投資判断は、中国は
“売り”で韓国は“買い”だ。先月末のアジア訪問時、バフェット氏は中国株式市場の
過熱に警鐘を鳴らした。その一方、韓国は「世界で最も魅力的な価格水準にある市場だ」
として、韓国株投資への自信を示した。
実際、韓国鉄鋼大手ポスコ(PKXFF)はバフェット氏が保有する株式の中で今年最も
値上がりした銘柄の1つだ。業績は世界トップレベルである。同氏が率いる米バークシャー
・ハザウェイ(BRKA)は、過去約3年間で同社の株式4%を5億7200万ドルで取得。
現在その価値は20億ドルを優に超えている。
一方、中国企業銘柄で唯一保有していたペトロチャイナ(中国石油天然気)株は、
最近になってすべて売却した。
10月25日、韓国に立ち寄ったバフェット氏は、「ポスコは優れた企業であり、優れた
企業の価値はどんどん上がっていく」と語り、ポスコ株を今後も持ち続ける方針を示した。
■造船、鉄鋼、石油化学などの重工業が盛況
もちろん、韓国とて世界経済を揺るがす市場の混乱と無縁ではない。米国発の信用収縮や
原油高のあおりでソウルの代表的株価指数KOSPIは今月約9%下落した。ハイテク需要が
予想よりも伸びず、韓国企業が市場を牛耳っているメモリーチップの価格も急落している。
韓国のIT(情報技術)業界を先導するサムスン電子(SSNGY)の株価は今年15%近く
下落。全従業員の2%近くに当たる約1600人を解雇した。
とはいえ昨年末比では、株価指数KOSPIは約30%上昇している。韓国経済のほかの分野が
大きく伸びたためだ。最大の魅力は様々な産業における韓国の製造技術だ。造船、鉄鋼、
石油化学などの重工業は、インフラ整備や海運業に力を入れる新興国からの需要が増えて
盛況だ。
「韓国企業の多くは、市況産業で圧倒的な市場シェアを誇っている。そして、市況が
上向いている時には他国のライバルよりも高い業績を上げてきた。資金運用者が特に注目
すべきなのは、中国の急成長の波に乗って活気づいているこうした企業だ」。
モルガン・スタンレー証券(MS)韓国支店長、ヤン・ホチョル(梁浩徹)氏は言う。
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URLリンク(business.nikkeibp.co.jp)
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