07/10/16 21:28:43
原油価格の最高値更新が続く中、国内のガソリン価格が
最高値を更新する可能性が強まっている。
新日本石油など石油元売り大手各社は10月に卸価格の値上げを行ったが、
足元の円安とも相まって今月の原油調達コストも上昇する可能性が強く、
11月の卸価格に反映される見通しだ。
冬場に需要が高まる灯油も値上げする動きが出始めており、
原油高が個人消費にも大きな影響を及ぼしかねない。
石油元売り大手は10月分の卸売価格を前月に比べ4円程度値上げした。
石油情報センターによると、レギュラーガソリンの店頭価格(全国平均、9日現在)は
1リットル当たり144・7円だが、卸価格の引き上げが小売価格にも転嫁されれば、
今年8月に記録した最高値(145・4円)を更新する可能性が高い。
さらに「11月分の卸価格も値上げの見通し」(石油業界関係者)とみられ、
ガソリン価格はさらに上昇が続きそうだ。
他の石油製品でも値上げの動きが進む。
生活協同組合コープさっぽろ(札幌市)は灯油価格(配達料金込み)を今月末から1リットル当たり
79円と過去最高値に値上げする。
灯油の場合は気温の寒暖に需要が左右され、価格にも需給が反映される。
直近の店頭価格(全国平均、9日現在)は1缶(18リットル)当たり1505円と、
昨年9月の最高値(1540円)には届いていないが、厳冬となり、暖房需要が増えれば
最高値の更新が避けられない。
また、産業用のC重油はすでに、新日石と王子製紙が7~9月分の取引価格を
約24年ぶりの高値となる1キロリットル当たり5万6950円とすることで合意。
船舶用のC重油も過去最高値を更新しており、小売商品のコストを押し上げる要因となっている。
原油相場は、米国のドライブシーズンに当たる夏場に高値をつけ、
冬場に下落するというパターンが一般的。
だが、今年は10月になっても最高値を更新する異例の状況が続く。
「世界では米国、中国などを中心に毎年100~200万バレル程度の石油需要が増えており、
需給が逼迫(ひつぱく)している」(石油連盟)との指摘もあり、
本格的な冬の需要期を前に一段の原油高騰となる懸念が強まっている。
ソース
URLリンク(sankei.jp.msn.com)