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世にも美しい、不思議な魅力をたたえた少年がいる。早乙女太一、１６歳。東京・浅草にあ
る劇場、大勝館（たいしょうかん）を拠点に、全国巡業を続ける大衆演劇のスターで、最近は
テレビ、雑誌によく顔を出すようになった。公演後、ファンが浅草の通りを埋め尽くすと言われ
る太一君。その魅力はどこから来るのか。【藤原章生】
■大衆演劇の星
浅草公演千秋楽の前日、大勝館を訪ねると、すでに満席で、席を求める電話が鳴り続けて
いた。太一君の父、葵陽之介さん（３８）が座長をつとめる「劇団朱雀（すじゃく）」の公演では、
演歌や外国のムード歌謡をバックに日本舞踊が披露される。剣士や女形のしなやかなす
そさばき、指づかいが印象的だ。
人気急上昇にも「うれしいです」と言葉少なな太一君だが、「人気で何か変わった？」との
問いに「自分に（変化）はないんですが、お客さんの年齢の幅が広がりました。若い人が多い
んです」とうれしそうな顔をした。
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