07/09/12 18:23:57 Whawb/Of0 BE:174440873-PLT(12501) ポイント特典
【大阪】大手住宅メーカー、積水ハウス(大阪市北区)に本名で勤務する在日2世、徐文平さん
(46)が勤務中、大阪府内の顧客から差別的な発言をされ、慰謝料300万円と謝罪広告の掲載を
求めていた訴訟は8月31日、大阪地裁(平林慶一裁判長)で和解が成立した。しかし、徐さんが
入社時から携わってきた元のアフターメンテナンス業務への復帰のメドはまだたっていない。
差別発言事象で和解が成立したのはこれが初めてという。訴訟の費用などは「従業員を守るのが
企業」と、会社側が支援した。和解内容は、被告が本名の名刺をきっかけに原告の名誉感情を
害した行為に対する謝罪と、原告への解決金30万円の支払い。和解を受け入れようとしない被告を
裁判官自ら説得した。
一方、会社側は、提訴後の嫌がらせ電話やメール攻勢、右翼による街宣行動に辟易している様子が
うかがえる。徐さんも会社の前で「顧客に朝鮮文字の名刺を出し、その非礼を……」と記された
ビラを確認しているという。
当初、訴訟に消極的だった徐さんを、提訴を支援するからと勧めたのは会社側だった。同社
ホームページを見ると、80年代から「人権問題」に社をあげて取り組んできた様子がうかがえる。
こうした全社的な取り組みは同年、部落差別図書「地名総鑑」を同社が買っていたことが発覚
したことがきっかけとされる。
会社側の対応については「差別意識が存在するからといって、徐さんを本来の職場、あるいは
顧客と接する職場から排除するということは、日本社会に存在する差別意識を肯定することに
つながりかねない。逆に企業のイメージが下がります」という声も出ている。
徐さんは「差別発言のみで裁判を起こしたのは私が初めてらしいです。ここまで精神的肉体的に
まいるとは思いもしませんでした。元の職場に戻って初めていい意味、いい形で終わります。
私の望みは、これからも本名で普通に生きていくことです」と話している。
徐さんは周りに迷惑をかけず、本人との話し合いですます予定だった。だが、電話をしても
本人は出なかった。一方、会社側は「徐さんに非はなく、勝訴できる」と提訴を勧めた。
(2007.9.12 民団新聞)
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