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幼いころ父親を病気で亡くした磯谷利恵さんは、3歳のころに現在の市営団地
に移り、祖母と母の女3人で支え合って生きてきた。生活を支える母が働きに出
る間は、同居していた祖母が利恵さんの面倒を、小学生になって祖母が親類
方に移ると、母との二人三脚の生活が始まった。
「おとなしくまじめで、優しい子だった」と周りの人は口をそろえる。小学校の文集
では、インコのひなをもらって育て始めたことを取り上げ「しんぼう強く、かわいが
って飼いたい」と、耐えることの大切さを書き残している。
その後、県立高校から推薦で愛知大法学部に進学。最近は人材派遣会社の社
員として、名古屋市中区にある大手企業関連会社で事務職として働いていたと
いう。普段は午後7時30分ごろ帰宅の途につく利恵さんだが、事件の日に限って
深夜の帰宅となった。
近くに住む女性(66)は「数カ月前にはお母さんが『娘の結婚の話が、いい方向に
進んでいるのよ』とうれしそうに話していたのに」と話し「こんなことになるなんて」と
言葉を詰まらせた。
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