07/10/15 11:22:57
TBS系「アッコにおまかせ」で「初音ミク」を紹介した特集にネット上で批判が相次いでいる。
「ソフト自体とは無関係な『オタク』をおもしろおかしく取り上げるテレビの印象操作にはうん
ざり」といった声が多い。
TBS系列で10月14日昼に放送された「アッコにおまかせ」で、歌声制作ソフト「初音ミク」を
紹介した特集に対し、放送直後からネット上で批判が相次いでいる。結果的に同ソフトが
「単なるオタクのおもちゃという扱い」と失望する声や、「ソフト自体とは無関係な『オタク』を
おもしろおかしく取り上げるテレビの印象操作にはうんざり」といった声が多い。
特集は約2分半。まず東京・秋葉原で通行人に「初音ミク」について尋ね、秋葉原では知名度が
高いことを紹介。同ソフトを使って音楽を制作しているユーザー宅を訪問し、ユーザーが
「初音ミク」がPCで歌声を制作できるソフトだと明かした。
ここでナレーションが「歌詞と音程を入力すればヴァーチャルアイドルが歌ってくれる」
「萌え萌えアイドルがまるでレコーディングをしたかのように歌ってくれるのだ」などとソフトを
紹介した。
販売元のクリプトン・フューチャー・メディアの担当者も登場し、「つんく♂さんですとか、
プロデューサーの方がまるでモーニング娘をプロデュースするように、一般の方も自分で
作った曲や歌を歌わせることによって、プロデューサー感覚を味わえるような展開を目指し
て開発を進めました」と話した。
先立って登場していたユーザーが、同ソフトを使って制作したオリジナル曲を生演奏付きで
披露した。しかしその後は一転し、ユーザーの「3次元には興味がないんで」「俺の嫁」といった
発言や、ユーザーの部屋に貼られていたギャルゲーキャラのポスター、コスプレなどを
取り上げる流れになった。
最後に、ナレーションがこのユーザーに対し「普段は何を」と質問。ユーザーが「コンビニで
アルバイトを」と返答すると「ふーん、ご立派ですねえ」とナレーションが返して特集ビデオは終了した。
「ご立派ですね、TBSさん」
番組への批判コメントが相次ぐ「Vocaloid2」公式ブログ。担当者は取り上げられ方について
ユーザーに謝罪し、2ちゃんねるでは「公式ブログで担当者がこんなコメントを出さざるを得
なくしたTBSは、さぞ満足だろうな」という感想も
放送後、販売元の公式ブログやネット掲示板などには「ひどい」「オタクを叩いて視聴率稼ぎ
という魂胆が見え見え」「若いオタク叩きに利用されただけ(安全に叩けますから)」─といった
批判が相次いだ。
公式ブログへのコメントは15日午前2時ごろには300件近くに達した。「メディアに取り上げられた
だけでもよしとすべき」という意見もあったが、大半は「悪意ある偏見でまとめようとする悪質な意図」
といった憤りだ。
ブログに書き込まれたコメントによると、特集内の販売元担当者のコメントは、番組側が用意した
原稿だった、という。
特集最後の「ふーん、ご立派ですねえ」とのナレーションに対しては、「口調が明らかに見下している。
職業差別では」という指摘もある。
ブログにはユーザーから、「放送で楽しかった気分は奪われ、創作意欲も大きく削り取られて
しまいました。ホント、返して欲しいです>TBS」「物事に全力で取り組む人達をどうしてあそこまで
おとしめることが出来るのでしょうか」というコメントもあった。
「初音ミク」は、ヤマハの音声合成技術と声優の声を組み合わせ、メロディーと歌詞を入力すれば
アニメ風の声で歌を歌わせることができるPCソフト。クリプトンが8月末の発売から1万5000本以上を
販売するなど、音楽ソフトとしては異例のヒットになり、同ソフトを使って制作した楽曲などをネットで
公開する動きも広がっている。
URLリンク(www.itmedia.co.jp)