07/10/01 22:54:23
鶴岡市は1日、鶴岡公園にある内濠(うちぼり)で死んだコイが、
水産総合研究センターの確定診断の結果、コイヘルペスウイルス(KHV)陽性が確定したと発表した。
市は内濠の水を下水道施設で処理し、残存するコイを焼却処分する方針だが、
一連の作業が完了するのは2008年3月ごろの見込み。鶴岡公園は観光名所として知られており、
秋の行楽シーズンを控え、関係者はショックを隠せない。
市によると、内濠でのコイのKHV感染は初のケース。
9月17日にコイ5匹が死んでいるのが見つかり、同30日までに34匹が死んだという。
検体を分析した結果、同26日に県の1次診断でKHV陽性と判明。さらに同センターで確定診断を行っていた。
感染経路は不明だが、内濠とは水の流入経路が異なる、
近くの観賞池と外濠(そとぼり)ではKHV感染は確認されていないという。
市は、何らかの原因でKHVに感染したコイが内濠に入り込んだ可能性が高いとみている。
県は1日、コイの処分と施設の消毒を市に要請した。
市は内濠の水を近くの内川に流さないよう、水門を閉鎖するなどの措置を講じている。
現時点で約9000トン(推計)の水があるが、近く下水管を設置して8000トン程度を処理施設に送り処理。
残る約1000トンの水には消毒薬を散布するなどし、残ったコイは焼却処分する。
白鳥やカメ、コイ以外の魚などはできるだけ生存できるよう保護する予定。
一方、内濠に注ぐ水は井戸水や雨水など水量が少ないため、水位の回復には時間がかかるという。
市は、観賞池のコイを冬場の寒さから守るため、毎年秋に内濠に移動して越冬させている。
今年は感染を防ぐため“引っ越し”はせず、観賞池に防寒対策を施す方針。
担当者は「秋の観光シーズンを前に非常に残念だが、
安全性に配慮して県の指導を受けながら必要な措置を取る」としている。
山形新聞
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