07/05/13 20:18:06
【ニューヨーク=小山守生】
米紙デトロイト・ニューズ(電子版)は12日、独ダイムラー・クライスラーの北米クライスラー部門の売却先として、
米投資会社サーベラスが最有力候補に浮上したと報じた。
同紙によると、ダイムラーは、クライスラー買収に名乗りをあげていたサーベラスと2週間前から詳細な協議を続け
ている。一方、カナダの自動車部品メーカー大手マグナ・インターナショナルなど他の売却先候補は「脇に置かれて
いる」状態だという。
サーベラスは、クライスラー元最高執行責任者(COO)のウォルフガング・ベルンハルト氏など自動車業界経験者を
雇い、買収交渉にあたらせている。ベルンハルト氏は2001年から04までクライスラーの業績回復に手腕を発揮した
実績があり、同氏の経営陣復帰への期待も、サーベラスを有利に導く要因と見られている。
独メディアの報道では、投資会社に比べて労働組合の反発が少ないマグナが最有力候補とされてきた。しかし、
デトロイト・ニューズによると、マグナが先週発表したロシアの新興財閥からの15%の出資受け入れは、労組に不安感
を抱かせる可能性があるという。
サーベラスは昨年、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)から金融子会社GMACの株式の51%を買い取った。
報道によると、GMACとクライスラーの金融部門の統合も買収協議の一つとなっている。GMACとの統合効果がどれ
だけ見込まれるかも今後の交渉の行方を左右しそうだ。
(2007年5月13日19時20分 読売新聞)
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