07/04/30 22:44:53
20年後、日本の科学技術が世界をリードしているとは思わない―。
ものづくり、IT(情報技術)から宇宙開発まで、中国、韓国、インドなど途上国が
急伸するなか、半数の人が、将来の日本の科学技術の水準に厳しい見方を
していることなどが、朝日新聞社が3月31日から翌日にかけて行った全国世論
調査(電話)で明らかになった。科学技術の発展に、期待より不安を感じる人が、
女性では半数にのぼった。
20年後を考えたとき、日本の科学技術が「世界をリードしている」とみる人は33%
にとどまり、「そうは思わない」が56%。科学に「興味があるほう」と答えた人でも
「興味がないほう」と答えた人でもその傾向は同じで、男女の差もあまりなかった。
こうした見通しに対し、「学校教育で、理科や数学の時間をもっと増やすべきだ」は
44%、「いま程度でよい」は38%で、ほぼ二分された。
先端技術の国家的な戦略分野である宇宙開発の進め方については「いま程度で
よい」が49%を占め、推進と縮小の立場はともにほぼ2割だった。
臨界事故隠しなど原発での多数の不適切事例が明らかになり、議論を呼んださな
かでの調査だったが、電力供給の原子力への依存度を「現状程度にとどめる」が
53%を占めた。86年以降3回の調査(面接調査を含む)と同様の傾向となった。
この間に、原子力依存度は2割5分から、3割へと上がっている。
科学技術の発展に「期待を感じる」は54%で、「不安を感じる」の37%を上回った
ものの、女性に限れば逆に各42、48%だった。
女性の不安が典型的に表れたのが「遺伝子組み換え食品」への拒絶反応。この技術
が食品に使われているか「気にする」女性が69%。「気にしない」30%を圧倒的に
上回った。男性では逆に「気にしない」が53%で、「気にする」43%を上回った。
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