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★被害者傍聴を諮問 少年審判 法制審に法相 質問権は見送り
鳩山邦夫法相は29日、原則非公開の少年審判のうち殺人などの重大事件に限り、
犯罪被害者や遺族の傍聴を認める制度の導入を法制審議会に諮問した。
「審判の状況を見たい」という被害者の要望に基づく措置。
同省は法制審の答申を受け、来年の通常国会に少年法改正案を提出する方針。
諮問要綱によると、被害者らの傍聴を認めるのは、故意や過失によって
死傷させた事件が対象となる。家庭裁判所は傍聴を希望する被害者らの申請を受け、
加害少年の年齢や心身の状態、事件の内容などを考慮した上で許可する。
傍聴者が緊張や不安を感じる恐れがあれば、弁護士らの付き添いも認める。
傍聴者や付添人には、加害少年の特定につながる情報を外部に漏らさないよう
守秘義務を課す。
ほかに事件記録の閲覧やコピーについて、現行の損害賠償請求などのためという
制限を外し、原則認める。被害者死亡の場合にその配偶者や親族、兄弟姉妹に
認めている意見陳述を、被害者が寝たきりになるなど心身に重大な故障がある
場合にも認めるよう、新たな規定を盛り込んだ。
今回の見直しでは、被害者団体などに加害少年への質問権を求める意見もあったが、
法務省は「少年審判は事件発生から短期に開かれるため、被害者が感情的に高ぶった
状態で質問することなどが予想される」として導入を見送った。
東京新聞 URLﾘﾝｸ(www.tokyo-np.co.jp)