07/11/17 23:55:42 B+yfIi0x0
彼の名は九条守(くじょう・まもる)。ごく普通の男子高校生だ。
ある日交換留学生として、韓国の姉妹校から都幸福(トー・ヘンボク)という
女の子がやってきた。ヘンボクは明るく聡明で、思ったことをはっきり言う
女の子。日本語も上手なので、たちまちクラスの人気者になった。
ある日の歴史の時間。軍隊について教師から意見を求められたヘンボクは
「日本に軍隊がないのはおかしい」と発言した。教室がざわつく中、ヘンボクは言う。
「武力を持って攻めてくる他国に、武力で対抗することは戦争です。でも、
武力以外で、どうやって相手の武力から国土や国民を守れるのですか?
でも日本は戦争も軍隊も放棄しています。それで国が守れると言ってます。
わたしは、できもしない”九条”をかかげる日本は、おかしな国だと思います」
守は漠然と「戦争する奴は悪人、平和を唱えるのが善人」と考えていたが
「国土防衛=戦争」という現実を突きつけられ、戦争は「悪」ではないのではと
疑念を持ち、色々な本を読み、さまざまな人に取材を始める。
そして取材レポートが増えていくにつれ、守の心にはある決意が芽生える。
ヘンボクが学校を離れる1週間前、守はヘンボクに挑戦状を叩きつけた。
「君の言っていることは間違っている。日本の”九条”は変えてはいけないものだ!」
そして、全校生徒、マスコミや思想団体、政治結社の見守る中、討論会が始まる……。